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大成建設/高出力・高精細X線CT試験装置の運用開始/材料の内部構造を精密に評価  [2021年2月15日3面]

試験装置の内部

 大成建設は12日、工事に使う材料内部の様子を非破壊・3Dで可視化できる「高出力・高精細X線CT試験装置」を導入し、運用を開始したと発表した。建設工事で使うさまざまな材料の特性を把握し品質などを評価することが目的。同社によると国内の建設会社による導入は初という。装置は二つの回転方式などを採用した撮影機構を備えている。各種材料や試験体の大きさ、形状、用途に応じて撮影方法を選択し、内部構造を精密に評価できるようになった。
 試験装置は最大で医療用エックス線CT装置の約3倍の電圧となる高出力を持つ。焦点寸法4マイクロメートルの高精細な照射が可能な高性能エックス線源を搭載。直径数十センチまでの試料の内部構造をミクロンスケールで高解像度に撮影できる。そのため繊維補強コンクリート内部の繊維配向など、これまで確認が困難だった材料の内部構造や品質に関わる情報を容易に確認できる。
 従来の工業用と医療用エックス線CT装置でそれぞれ採用されている撮影機構を同一装置に搭載した。これにより試験状況に応じて材料内部の様子を幅広い用途で撮影できる。
 一般的なエックス線CT装置では困難だった、大型で重量のある試料などを装置の試料ステージに設置しての撮影も可能。試料ステージ上方に十分な空間を確保することで、高さのある試料なども設置できる。今後は装置を活用して新材料の開発、シミュレーション技術の高度化などの技術開発を進める。
 建設工事で扱う材料の特性を調べるためには、力学試験や浸透試験を行い、両試験の結果を合わせて評価をすることが一般的。しかし、各種材料を精密に評価するには、材料内部の様子を精密に観察することが望まれていた。

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