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大成建設/CO2排出収支をマイナスにするコンクリを開発/炭酸カルシウム添加し固定  [2021年2月17日3面]

開発したカーボンリサイクル・コンクリート(硬化後)

 大成建設は16日、製造過程で排出する二酸化炭素(CO2)の収支をマイナスにするカーボンリサイクル・コンクリートを開発したと発表した。セメントの代わりに高炉スラグなどを使うことで、一般的なコンクリートと比較して製造時のCO2排出量を大幅に削減する。さらにCO2を使った炭酸カルシウムを添加することでコンクリート内部にCO2を固定し、結果的に本来大気中に排出されるCO2量を削減する。
 開発した「T-eConcrete/Carbon-Recycle」は、製造時にセメントを使わない同社の環境配慮コンクリート「T-eConcrete」を発展させた。回収したCO2から製造した炭酸カルシウムを介して、内部にCO2をとどめることが可能。コンクリート1立方メートル当たり70~170キロのCO2を固定できる。コンクリート材料内部へのCO2固定と産業副産物の高炉スラグの使用により、製造過程のCO2収支は1立方メートル当たりマイナス55~マイナス5キロになるという。
 回収したCO2を製造時に直接コンクリートに吸収させないため、コンクリート内部の鉄筋の腐食を防ぎ、RC構造物の耐久性が持続する。生コン工場の通常設備で製造が可能。強度特性や、施工性の指標となる流動性は一般的なコンクリートと同等で、一般的なコンクリートと同様に施工できる。
 同社は今後、カーボンリサイクル材料の開発・市販の状況を踏まえ、開発したコンクリートを現場打ちコンクリートや二次製品など多様な建設資材に取り入れていく。
 コンクリートのカーボンリサイクルに当たっては、回収したCO2を直接コンクリートに吸収させるとコンクリートが中和され、鉄筋の防せい機能を失ってしまうことなどが課題だった。

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