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国交省/適切な賃金水準の確保を/労務単価引き上げで業界に要請  [2021年2月22日2面]

 国土交通省は新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ特別措置を講じて決定した公共工事設計労務単価の公表を受け、技能労働者の適切な賃金水準を確保するよう建設業団体に要請した。賃金引き上げが労務単価の上昇を通じて適正利潤を確保し、さらなる賃金引き上げにつなげる好循環の継続を要請。適切な請負代金による契約と、技能労働者の賃金水準のさらなる改善を図るよう求めた。=1面参照
 不動産・建設経済局長名の通知文書を建設業110団体に19日付で送付した。
 昨年10月に実施した公共事業労務費調査で一部の単価が前年を下回っており、新型コロナの感染拡大に伴う影響により、一時的に賃金支払いが抑制されている可能性が懸念される指摘。このため前年度を下回った単価は前年度単価を据え置く特別措置を講じた。対象は約4割超の地域、職種に及んでいる。賃金を引き上げ、労務単価が上昇するという好循環を継続するため、元請には適正な価格での下請契約の締結徹底を、下請には現場を支える技能労働者の隅々まで適切な水準の賃金支払いを、最大限努めるよう求めた。
 建設キャリアアップシステム(CCUS)による技能労働者の処遇改善を要請。会員企業には早期の事業者登録、技能者登録を進め、さまざまな機会をとらえてCCUSの意義や必要性などの理解促進に努めるよう求めた。元請の場合には現場・契約登録や施工体制登録、カードリーダー設置とともに、下請に対し施工体制への事業者・技能者登録の指導を要請した。
 都道府県・政令市や主要民間発注者団体にも協力を要請。都道府県・政令市に対しては新労務単価の速やかな活用に努め、予定価格を適正に設定することを求めた。技能労働者のさらなる処遇改善の観点から、CCUSをより積極的に活用するよう、モデル工事の実施や総合評価方式での加点評価など、インセンティブ措置の導入を図るよう求めた。都道府県には管内の市区町村への周知徹底も要請した。
 民間発注者団体には技能労働者の処遇改善に向けた取り組みへの理解を求めた。工事発注時には、労務費(社会保険料の本人負担分を含む賃金)、法定福利費(社会保険料の事業主負担分)、建設業退職金共済制度に基づく事業主負担額など必要な経費を適切に見込んだ適正な価格での請負契約の締結を要請した。
 各府省庁、独立行政法人などにも、国交省不動産・建設経済局建設業課長名の文書を送付。技能労働者の確保・育成のため適切な賃金水準が確保できるよう要請した。

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