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順天堂大学、清水建設/建物内の感染リスク評価ツール作成/建築計画に医学的知見  [2021年2月22日1面]

清水建設設計本部の田中昭司上席設計長〈右〉と順天堂大学の堀教授

 順天堂大学と清水建設は19日、建物内の感染防止機能を評価する「感染リスクアセスメントツール(オフィス版Ver.1・0)」を作成し、感染対策リスト「ソリューションマトリクス」も策定したと発表した。日常生活や業務の場に感染対策を織り込んだ建築「Pandemic Ready(パンデミック・レディ)」の実現に向けた共同研究契約も締結。建築に医学的知見を取り入れることで感染防止に資する建物を目指す。
 感染リスクアセスメントツールは、建築計画と運用方法で▽接触▽飛沫(ひまつ)▽空気▽マイクロ飛沫-の4感染経路ごとに、感染対策の効果をポイント化して評価する。感染対策を一切していない場合は1点、リスクゼロの場合は5点など5点満点で点数を付ける。
 設計者はツールを使って対象物件を評価し、建物所有者や管理者と感染リスク低減グレードを設定。目標レベルの到達に必要な換気方法や気流制御、非接触化、家具レイアウトといった対策を、ソリューションマトリクスに照らして提案していく。
 共同研究は順大大学院医学研究科感染制御科学の堀賢教授が中心となり、せきなどから出た飛沫のうち直径5ミクロン以下のマイクロ飛沫の挙動を解明する。マイクロ飛沫が体外に出てからの径の変化、ウイルス活性残存時間などの特性を研究。特性に基づいて空調気流や強制換気などの対策を提案する。ウイルスを不活性化、除去する空調の共同開発などにも取り組む。
 同日、東京都文京区の順大本郷・お茶の水キャンパスで会見した堀教授は「病院で磨いた感染対策の技術を民間の日常の場でも活用できる合理的な対策に生かし、リスク低減を目指したい」と話した。

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