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主要ゼネコン34社/22年度の採用計画、減少傾向に/本社調べ  [2021年2月26日1面]

 日刊建設工業新聞社が主要ゼネコン34社を対象に実施した人材採用アンケートによると、今春入社予定の新卒社員は計3589人になる見通しだ。技術系が3005人で全体の83・7%を占める。採用の計画と実績を比較した充足率は上昇傾向にあり、17社が採用予定数を達成した。22年春入社の採用活動は、24日時点で計画が決定している27社を見ると横ばいあるいは微減の傾向が強い。ここ数年は積極採用が続いてきたが、ここに来て潮目が変わりつつあるようだ。
 アンケートは1月18日~2月12日に実施した。21年4月の採用を見ると、回答した32社中14社が前年実績に対し採用数がほぼ横ばいになった。減少は11社、増加は7社だった。34社の採用総数は3589人。前年実績に比べ205人減少した。
 建設業界はここ数年、将来を見据えた人材確保や年齢構成のアンバランス解消などを目的に、積極採用を続けてきた。処遇や職場環境の改善、研修の充実なども進み人事戦略の目標を達成しつつある企業が増えており、積極的な採用は踊り場を迎えている。
 今春の採用数を見るとフジタは前年の半分以下。同社以外に採用数を減らした企業は「団塊の世代が抜けた分の補充や、震災復興に伴う人手不足への対応で人材が充足してきた」(鴻池組)、「社員の年齢構成のバランスをとるため」(大林組)と説明する。
 採用活動でのコロナ禍の影響は34社中21社が「影響はない」と回答。次いで「分からない」(8社)、「有利な方向に影響する」(3社)、「不利な方向に影響する」(2社)と続いた。「影響はない」とした理由には「予定通り採用目標数を確保できている」「当社のターゲット層である建築・土木系の学生総数は変わらないため」などが挙がった。採用活動に当たっての課題を聞くと、「採用活動のほとんどがオンラインのため、対面での人物確認ができない」などを懸念している声が多かった。
 22年度の採用計画は公表している29社中10社が前年から横ばいと回答した。減少は9社、増加は8社となっている。コロナ禍による業績悪化が顕在化している業界もあり、大幅に採用を縮小する動きが出ている。企業間、業界間の人材獲得競争は熾烈(しれつ)を極めた状況から変わる可能性もある。環境の変化に柔軟に対応し優秀な人材をどう採用していくか、ゼネコン各社の手腕が問われそうだ。

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