企業・経営

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

建築設計大手15社/21年の新卒採用計画/総数は20人増、安定経営へ一定数確保  [2021年3月3日2面]

 建築設計大手15社の今春(2021年4月)の新卒採用人数(大学院含む)が前年を上回ることが日刊建設工業新聞社の調査で分かった。総数は20人増の287人。昨春に比べ8社が増加し、減少は6社、1社が同数だった。安定経営を目指し、大半が昨年と同水準を維持。新型コロナウイルスの影響で採用を控える他産業が存在する中、各社は「採用ニーズに変化はない」と見てコンスタントに採用活動を行うとしている。
 1月に主要な建築設計事務所15社にアンケートを実施し、新卒・中途採用の人数や人材戦略などを尋ねた。今春20人以上の新卒者が入社するのは▽日建設計(63人)▽日本設計(39人)▽三菱地所設計(20人)-の3社だった。今春入社する新卒者のうち、技術系は15社で合計276人(20年4月は261人)。前年に比べ増加、減少がともに7社。1社が同数となった。山下設計は昨年の7人から15人に倍増させる。
 採用人数を「増やす」と答えた企業は、受託業務の増加や中長期的な安定経営などを理由に挙げる。人数に多少の増減はあるが、昨年実績と同等に据え置く社が目立った。
 新型コロナの影響で新卒採用を控えるかを聞いたところ、11社が「影響なし」と判断。「採用ニーズに大きな変化はない」(INA新建築研究所)、「コロナ禍を理由に増減は考えていない」(石本建築事務所)、「競合他社に大きな状況変化が見られない」(三菱地所設計)などの意見が寄せられた。現時点で新型コロナの影響を軽微と予想する梓設計は、「例年通りの採用を予定」する。
 22年4月の採用予定で回答した6社のうち、5社が減少を見込む。日建設計は今春よりも18人少ない45人を計画。久米設計は2人増加の18人に設定する。コロナ禍を踏まえ、採用活動もオンラインによる実技や面接試験に切り替えて行う方針だ。
 中途採用の総数は212人(243人)、うち技術系は177人(201人)。最多は日建設計(45人)で、梓設計(32人)、安井建築設計事務所(20人)と続く。前職で培った経験が「即戦力になる」との理由から、採用活動を積極展開する企業が多かった。ある企業は新卒者の成長に時間を要する点を踏まえ、「業務成果を補完する役割」を中途採用者に求めている。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。