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長谷工コーポ/ICTマンションの供給拡大/センシング技術で付加価値向上  [2021年3月4日3面]

昨年3月に完成した第1号物件(東京都板橋区)

第1号物件に設置した気象センサー

 長谷工コーポレーションは、地震・気象センサーや顔認証などのセンシング技術を導入し、住まいの付加価値向上を目指す「ICTマンション」の供給を拡大する。グループ全体で注力分野の一つに位置付ける。東京都板橋区で昨年3月に完成した学生向け賃貸マンションを皮切りに、大阪市中央区と東京都北区に建設している自社賃貸物件にも導入予定。今後は新築に加え、既存の自社賃貸・分譲マンションやシニア施設への展開も検討している。
 初弾物件は長谷工不動産が建設した「Feel I Residence」(板橋区大原町、72戸)。顔認証システムではエントランス扉の解錠や宅配着荷の情報提供、エレベーターの自動呼び出し、食堂での喫食履歴管理などを行える。家電製品はスマートフォンで遠隔操作が可能。地震、気象センサーは建物固有の震度やピンポイントの気象情報を提供する。
 地震センサーは一定規模の揺れを感知すると防災倉庫を自動解錠する。専用の携帯アプリをダウンロードすれば地震発生時に居住者へ安否確認をプッシュ通知。安否情報は家族などアプリ登録者と共有できる。
 各種センサーなどから得た「暮らしの情報」は情報プラットフォーム「BIM&LIM(リビング・インフォメーション・モデリング)クラウド」に集約。データを分析し利便性向上やサービス向上につなげる。建物の状態や設備の利用状況などのデータを基に、将来的には適時適切なメンテナンスにも活用する。
 2件目はグループ会社の総合地所が建築主の「(仮称)中央区和泉町計画」(大阪市中央区和泉町1、131戸)。10月の完成を予定している。3件目は学生、社会人、一般向けの3棟で構成する「コムレジ赤羽」(東京都北区赤羽南2、340戸)。建築主は長谷工コーポで22年2月の完成を見込む。
 長谷工アネシス価値創生部門の野世溪卓也関西ICT活用推進部長は「既存物件も含め導入を拡大していきたい。スタートアップ企業などと連携しICT(情報通信技術)デバイスの拡充も図っていく」と今後の戦略を話す。

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