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20年の熱中症死傷者、建設業は最多の201人/厚労省速報  [2021年3月5日2面]

 厚生労働省は2020年に職場内で熱中症により死傷した人数をまとめた。1月15日時点の速報値。建設業の死傷者数は前年と比べ48人多い201人で、業種別は前年に最多だった製造業を再び上回った。一方で死亡者数は6人少ない4人、過去5年間で最も少なかった。厚労省は例年行っている予防対策キャンペーンを今夏にも展開し、事業者に取り組みを促していく。
 20年の調査結果では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は全業種で919人(19年は829人)。19年より90人増えたが、死亡者は6人減の19人となった。
 厚労省によると死亡事例には、管理が行き届かず救急搬送が遅れたケースなどを挙げている。推奨している職場内の「暑さ指数(WBGT)」の実測がされず、指数に基づく適切な対応が取られていないケースもあったと指摘している。
 熱中症発症時には、通気性の悪い衣服を着用していた事例も見られたという。アスベスト(石綿)の除去作業で着る防護服などは、首からの体温放熱を妨げることから、熱中症の発症リスクが極めて高くなる。厚労省は衣類の組み合わせに基づくWBGTの補正値を設定している。事業者はWBGTの把握とともに、作業員が着る衣服の性質を踏まえた適切な対策を取る必要がある。
 厚労省は今年も「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を5~9月に実施する。キャンペーンに先駆けて4月を準備期間に指定。WBGTが計測できる環境の整備や、夏季の作業計画策定、緊急搬送先の病院把握といった取り組みを事業者に求める。
 環境省と気象庁でも昨夏に関東甲信地方で試行した「熱中症警戒アラート」を、今夏から全国で展開。現行の高温注意情報の発表基準(気温35度以上)を「WBGT33度以上」に変えて公表する。発令の対象期間は4月下旬~10月頃を見込んでいる。

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