デジタルで建設をDXする

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デジタルで建設をDXする・8/樋口一希/MC建機とBIMデータの連携で施工高度化  [2021年3月18日]

建設現場でのMC(マシンコントロール)実証実験のイメージ

 福井コンピュータアーキテクトは、鴻池組が建設中の新研究施設「(仮称)KONOIKEテクノセンター」(大阪市住之江区)において、BIM施工支援システム「GLOOBE Construction」を用いて構築したBIMモデルを基に掘削データの作成とLandXMLデータ(※)の出力を実施し、日立建機のMC建機と連携して次世代施工をアシストする業務に活用した。

 □BIMシステム初のMC建機用に最適化されたLandXMLデータ出力により施工の高度化実現□

 「GLOOBE Construction」を用いて作成したLandXMLデータは、BIMシステム初のMC建機用に最適化されたデータとして出力を可能にしており、福井コンピュータアーキテクトは、それら適応技術のさらなる普及によって建設現場のICT活用促進を目指していく。
 鴻池組は、施工のより一層の高度化と生産性向上を図るため、建設現場におけるMC建機とBIMデータの連携技術強化による業務効率化を実現していく。

 □BIMデータをLandXMLデータへ容易に変換することによってデータ作成の手間を大幅に削減□

 従来、MC建機によって掘削工事を行う場合、BIMデータだけでなく、掘削用の2次元データや3次元データを作成し、MC建機用のデータ(LandXML形式)に変換して受け渡す必要があった。そのためデータ作成などの前作業に多くの手間がかかることがMC建機の普及を阻害する要因の一つでもあった。
 今回の実証では鴻池組の新研究施設、KONOIKEテクノセンターの掘削工事で日立建機のICT油圧ショベル(ZAXIS135USX-6)を用いて行った。その際に、「GLOOBE Construction」に実装された新機能を活用することで、鴻池組が作成したBIMデータをLandXMLデータへ容易に変換することができ、データ作成の手間を大幅に削減できた。加えてMC建機による掘削後の計測では実用に十分な精度が確保できたことを確認している。
 鴻池組は今後もKONOIKEテクノセンターの建設で、引き続き先進技術の活用による施工管理の高度化や生産性向上にチャレンジしていく。

 □UAV測量による3D点群データを用いたBIM/CIM連携も積極的に推進する計画□

 今回の実証では、MC技術で幅広い実績を持つ日立建機と、BIMシステム開発メーカーである福井コンピュータアーキテクトの協力の下、MC建機とBIMデータとの連携強化を図り、建築分野での普及に向けた取り組みを実施した点で評価できる。
 合わせて、MC建機に必要とされる掘削データ作成では、「GLOOBE Construction」から出力したLandXMLデータを活用することによって、これまで3次元データ作成時に発生していた変換・修正の手間を大幅に削減することができた点が特筆できる。
 今後は、UAV(ドローン)測量したデータを福井コンピュータ製の3D点群データ処理システム「TREND-POINT」に取り込み、点群測量データとして「GLOOBE Construction」へ連携することで、UAVによる測量から土工計画、掘削作業までの一連の業務連携がスムーズに行えることから、BIM/CIM連携についても積極的に推進していくことが計画されている。
 ※LandXMLデータ=土木・測量業界におけるオープンな標準データ交換フォーマット。一般社団法人OCFの公式ホームページでJ-LandXML対応情報+OCF認証ソフトウエア一覧が公開されている。OCFは、外部ソフトウエアとの地形データや道路の線形データ(平面線形、縦断線形)、断面データの交換に用いられている。一般社団法人OCF(旧オープンCADフォーマット評議会)は建設分野を主とした情報サービス企業を構成員とし、CALS/EC、BIM/CIM、建設DX等を推進するための基盤整備、最新ICT技術の普及・導入を支援することを通じて社会システムの高度化に寄与することを目的に設立された団体。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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