技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

三井住友建設、東京工業大学/損傷制御型トラス梁構法を開発/鋼材量1割低減  [2021年3月30日3面]

雷靱を採用した建物のイメージ

 三井住友建設は29日、東京工業大学科学技術創成研究院未来産業技術研究所の吉敷祥一准教授と、損傷制御型トラス梁構法を共同開発したと発表した。地震に伴う変形を吸収する構造で、耐震性能を維持したまま鋼材の断面積が減らせる。10%程度の鋼材量の低減効果を見込んでいる。日本ERIから構造性能評価を取得。今後は生産施設や体育館、展示場、イベント施設などに同構法を提案していく。
 開発した構法「雷靱(RAIJIN)」は梁両端部付近の下弦材部分に座屈拘束部材を組み込んだ。地震で生じる力と変形を座屈拘束部材で吸収し、斜材や上弦材、下弦材の座屈を防ぐ。変形能力に優れた梁部材として扱える。構造性能評価の取得によって一般確認申請での設計が可能となった。
 雷靱を採用すれば設計時の地震力が低減できる。鋼材の断面積を小さくすることが可能で、鋼材量が減らせる。雷靱の構造形式を採用したモデル物件で試算したところ、要求される耐震性能を満足しつつ10%程度の鋼材量の低減効果が期待できるという結果を得た。
 これまで困難だったトラス梁とH形鋼梁の構造フレームを組み合わせた建築物、構造フレームを多層とした建築物で経済設計が高められる。第三者機関による技術性能評価を取得済みの座屈拘束部材を使用するため、大地震後も簡易な点検だけで、工場や事業所などの早期再開が可能になる。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。