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オリエンタル白石・大野達也社長に聞く/グループ再編で意思決定迅速  [2021年4月9日1面]

大野達也社長

 オリエンタル白石が、純粋持ち株会社としてグループを統括していたOSJBホールディングス(HD)を吸収合併し、東証1部に1日上場した。タイコー技建(茨城県つくば市、松野明浩社長)と山木工業HD(福島県いわき市、石渡一郎社長)に加え、日本橋梁(大阪市西区、坂下清信社長)が傘下に入り、オリエンタル白石がけん引する新体制を構築。意思決定の迅速化やグループ内連携を強化し、安定的な成長軌道を目指す。
 --再編の狙いは。
 「OSJBHDは売り上げの9割程度がオリエンタル白石になっていた。複数のグループ企業で売り上げのバランスがとれていればHDによる効果が大きいが、実質的にオリエンタル白石が大部分を占めていたため、会計や会議、決裁などが重複するケースが多かった。オリエンタル白石とOSJBHDの役員、担当者の兼任も多く、人件費や経費が増加していた。吸収合併で重複を解消し、効率化や経費の縮減、意思決定の迅速化につなげる。大型案件の受注や投資、ケーソンショベル自動掘削といった研究開発など、オリエンタル白石の事業活動が投資家や株主に伝わりやすくなるだろう。会社更生後に日本橋梁と経営統合した経緯があり、今回のスキームはコンセンサスを得ながら丁寧に慎重に進めたため、このタイミングになった」
 --今後の経営方針は。
 「2020年度から3カ年を対象とするOSJBHDの中期経営計画を、オリエンタ白石がそのまま引き継ぐ。もともとグループ再編を見越した計画になっており、内容に変更はない。初年度の21年3月期は、PC橋梁やニューマチックケーソン、補修補強など主要セグメントが順調で、中期計画の最終年度目標値を上回る見込みだ。新設橋梁でのプレキャスト(PCa)の使用拡大やリモート管理などで生産性を高めている。M&A(企業合併・買収)を通じた生産体制の強化も進めている。工場の生産能力強化や研究開発もさらに加速したい」
 「オリエンタル白石はPCの工場を、日本橋梁はメタルの工場を持っている。グループ内の施設・機械の共同使用や人事交流、繁忙期の相互支援などの連携をより強化する。コンクリート構造と鋼構造の両方に対応できるのがグループの強みだ。新設と補修補強事業にバランス良く取り組んでいく。子会社の設備投資や研究開発も進めていきたい」
 --将来に向けては。
 「30年のあるべき姿では、連結売上高640億円を目指している。現状は主要事業が9割を超えているが、製品や新規事業、海外を18%まで増やして偏重を緩和したい。コンクリート製品の販売や循環型植物工場、塗膜剥離事業などを進めている。グループ全体の利益や成長を考えながら運営していく」。
 【再編の経緯】
 オリエンタル白石は、プレストレストコンクリート(PC)を得意とするオリエンタル建設と、ニューマチックケーソン工法などを手掛ける白石が合併して07年に発足した。11年に橋梁メーカーである日本橋梁と経営統合。14年にOSJBHDが誕生していたが昨年8月にグループ再編を発表していた。

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