行政・団体

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

全中建/若手経営者対象に災害対応調査/9割が出動経験あり、指示命令統一が課題  [2021年4月15日1面]

 全国中小建設業協会(全中建、土志田領司会長)は、会員団体の若手経営者を対象に各地域の災害対応に関するアンケート結果をまとめた。39社が回答し、全社の所属先の団体が都道府県や市区町村らと災害緊急対応などの協定を結んでいることを把握。うち36社は協定先からの要請を受け出動した経験があった。「自衛隊や消防、県、市などの連携が取れていないため、作業が手間取る」といった災害時の指示命令系統の統一を求める意見も寄せられた。
 会員団体39社の若手経営者または関係者が回答した。エリアは東北と関東が各8社、中部17社、近畿5社、四国1社。主な業種は土木21社、建築5社、土木・建築10社、その他3社。資本金は2000万円以上~1億円未満が多い。直近の完成工事高は全社が1億円以上となっている。
 災害緊急対応の課題については、出動した企業から「緊急出動時の事故などに対し労災認定してほしい」「災害対応で出た大量のごみの搬出場所が決まっていないため、業者が持ち帰ることがある」などの要望・意見が出された。「金額がはっきりしていない状況で人員が集まるか分からない。夜間や休日は従業員にかなりの負担となる」「緊急時に人員や重機、資材などの確保ができるか不安」といった地域の災害対応力の維持を懸念する声もあった。
 地域建設業が地域の守り手として災害時に機能するため、発注者に対し日頃から訓練や講習会の実施を求める意見もあった。「工事業者だけでなく、リース会社や材料商社とも協定を結ぶべきだ」といった提案のほか、「国や地方自治体からの迅速な情報公開と的確な連絡、体制が必要だ」と体制の見直しを促す意見が相次いだ。
 所属団体に対しては、「企業ごとに担当地域を決めておく必要がある」「災害発生時や発生後に対応した企業に対し、入札資格などで優遇措置を講じるよう働き掛けてほしい」との意見が挙がった。
 新型コロナウイルスへの対応では、22社が「事業活動への影響を受けた」と回答した。「夏休み期間の学校改修工事が休みとなり、その間の経費がもらえなかった」「役所担当者が変わったり在宅勤務となったりしたため、打ち合わせがスムーズにいかず工事が遅れた」などの実態が明らかになった。国の持続化給付金や雇用調整助成金などを活用した企業が多いことも分かった。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。