工事・計画

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

JR東日本/高輪築堤の一部を現地保存/設計変更で概算300億円超  [2021年4月23日1面]

現在の橋梁部

現地保存のイメージ

 JR東日本は東京都港区で進める品川開発プロジェクト(I期)の計画地で出土した鉄道遺構「高輪築堤」を一部保存する。有識者委員会の報告を踏まえ、橋梁部を含む約80メートルと公園隣接部の約40メートルを現地保存し、信号機土台部を含む約30メートルを移築保存する。区教育委員会と連携して記録保存調査も進める。設計変更などに伴い300億~400億円の費用が必要になるという。I期の2024年度の街開きは変更しない。
 高輪築堤は1872年に日本で初めて開業した鉄道路線の一部。品川開発プロジェクトで都市計画決定されたI期の1~4街区と、構想段階(II期)の5、6街区にわたって約800メートル出土した。
 同社は1~4街区の敷地計約7・2万平方メートルに、160メートル超の複数の超高層ビルなど総延べ約85万平方メートルの整備を計画している。保存や移築の在り方を検討してきた有識者委員会が取りまとめた調査・保存方針を踏まえ、現地保存や公開などの検討に着手する。
 象徴的な「第7橋梁」が位置する3街区は、橋梁部を含む約80メートルを現地保存し、建設当時の風景をそのまま感じられるように公開する。2街区では残存状況が良好な公園隣接部約40メートルも現地保存。文化の発信拠点となる施設と一体的に公開する。4街区で出土した信号機土台部を含む約30メートルは、高輪ゲートウェイ駅前の国道15号沿いの広場に移築保存する方向で検討、調整する。
 記録保存調査の範囲は1~4街区の約700メートル。道路下など築堤を土の中に埋めたまま現地保存できる範囲は調査対象から除く。港区教育委員会と連携し、考古学や鉄道史など各分野の知見に基づき調査を実施。築堤から取り外した石や杭を計測・記録するほか、築堤内部の土層状況も調査・記録する。
 現地保存や公開に向け、3街区の建物などの計画を変更する。プロジェクトは国家戦略特別区域会議などを経て内閣総理大臣が都市計画決定している。同社は変更手続きを国、東京都、港区など関係行政と連携して進める。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。