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回転窓/ジョン万次郎の英会話書  [2021年4月28日1面]

 「さんれぃ(sunday)」「にゅうよう(NewYork)」。ジョン万次郎こと中濱万次郎が記した日本最初の英会話書『英米対話捷径(しょうけい)』(1859年刊)から引いた▼ご存じの通り万次郎は土佐の宇佐浦から漁に出て遭難。救助してくれた捕鯨船で渡米し、約10年間米国本土で過ごした。1851年に帰国し幕末の時代に通訳や英語教師などを精力的に務めた▼同書では万次郎が耳で聞いた発音がそのまま片仮名で書かれ、平仮名の訳が付されている。発音記号で覚えるのではなく、相手に通じる生きた英語として福沢諭吉や中村敬宇、西周など当時の学者らがむさぼるように読んだと言われる▼東京都鉄筋技能推進協議会が実施している「鉄筋施工技能士」の技能検定で、昨年度12人の外国人が合格した。その中には来日3年で2級の取得者もいる。学科試験は漢字が読めないため、過去問題から漢字の形を覚え、どういう問題かを推測し回答したという。日本の若手技能者とは試験に対する気迫が違うようだ▼都内の鉄筋技能者は既に4人に1人が外国人という。日本の若者たちの奮起に期待したい。

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