工事・計画

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千葉県/名洗港(銚子市)整備を本格化/洋上風力のメンテナンス拠点に  [2021年5月11日5面]

名洗港を南側から見る。奥に見えるのは利根川(千葉県提供)

 千葉県が銚子市にある名洗港の整備に乗り出す。前面海域が海洋再生可能エネルギー整備法に基づく洋上風力発電の「促進区域」に指定され、関連機器などのメンテナンス拠点として活用を見込む。長期間放置していた同港を再使用するには海底の浚渫や港内の静穏性向上が必要。県は本年度予算に計上した調査費1億5000万円で、施設整備の基礎調査を実施する。港湾計画の改定も視野に入れる。
 名洗港は銚子市南部の潮見町にある県管理の地方港(避難港)で、水深5・5メートルのA~C岸壁と物揚場3カ所、船揚場2カ所がある。背後の埠頭(ふとう)用地は荷さばき場1カ所、野積み場4カ所。以前は造船会社が使用していたが、撤退後は長期にわたって放置状態にある。港内に大量の土砂が堆積し、再使用には再整備の必要がある。
 防波堤は末端部約300メートルが未整備で、土砂の流入や静穏性不足の原因になっている。洋上風力発電のメンテナンス拠点として利用する場合、防波堤の延長が必要になる可能性もある。3カ所ある岸壁はいずれも延長82~90メートルで、大型船の接岸は難しい。
 県は本年度、港湾計画改定に向けた基礎資料をまとめるため、ボーリングや生物環境の調査を実施する。名洗港の港湾計画改定は民間事業者の利用が前提になる見通し。県は民間事業者の動向や提案を見極め方針を決定する考えだ。
 銚子市では、地元の漁業協同組合や商工会議所が風力発電メンテナンス会社を立ち上げるなど、洋上風力発電事業に対する期待は大きい。洋上風力発電の恩恵を地元に呼び込むため、基盤整備をいかに進めるかが焦点になりそうだ。

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