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北海道苫小牧市/都市再生コンセプトプラン策定/中心市街地にシンボル施設整備  [2021年5月17日6面]

苫小牧市中心市街地のイメージパース

 北海道苫小牧市は環境と産業が共生する持続可能な都市の実現に向けた取り組みの方向性を示す「都市再生コンセプトプラン」を策定した。シンボリックな施設を整備し市民や観光客の回遊を促進。苫小牧駅前の市街地エリアとウオーターフロントエリアを再生・連携させ、交流人口の増加を図る。両エリアの投資額には138億50百万円を試算。今後は有識者による検討会議や民間事業者へのサウンディング(対話)型調査などでプランを深化させ、着手できる事業から進めていく考えだ。
 同プランは、空港と港湾のダブルポートを持つ市の特徴を踏まえた成長戦略として掲げる▽ものづくり産業のさらなる展開▽臨海ゾーンにおけるロジスティクスの展開▽臨空ゾーンにおける国際リゾートの展開-の実現に向けた方向性を示すもの。産業と環境が共生する持続可能な都市の実現を目指す。
 プランでは▽ウオーカブルなまちづくり▽ウオーターフロントの魅力発信▽次世代産業の展開▽人材育成・多文化共生-の四つの視点でビジョンと取り組みの方向性を示している。
 ウオーカブルなまちづくりでは駅前から仮称・苫小牧市民ホール、ふるさと海岸までを一体的に整備し、歩いて回れるまちづくりによって交流人口の増加を図る。中心市街地に多機能コミュニティー拠点やワーケーション・リモートワーク拠点、カフェなどの憩いの場を整備し、親子3世代が楽しめるまちを創出する。
 ウオーターフロントについては、西港北埠頭エリアで新しい空間をつくるため、海を眺望できる環境を生かした複合観光施設整備を検討。展望台や飲食、温浴施設、多目的スペースなどを有するシンボリックな建物をキラキラ公園内に整備し誘客を促進する。
 漁港エリアでは海の駅ぷらっとみなと市場を改修し、地元住民や観光客が楽しめる市場の創出を目指す。
 次世代産業の展開では、カーボンニュートラル社会の実現に向けた産業振興や自然と共生したまちづくりの実現、MICE(国際的なイベント)、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)による公共交通ネットワークの維持・強化を図る。
 人材育成・多文化共生では、MICE開催やワーケーションの促進などで国際交流の促進や関連企業などの誘致につなげ、国内外の多様な人材の活用・育成を図る。
 市街地エリアにある苫小牧駅と苫小牧市民ホール(仮称)、ぷらっとみなと市場、キラキラ公園の四つを主要な結節点と考え、市街地とウオーターフロントの両エリアが連携。市民のライフスタイルに加え、時代を象徴する空間や建物を新築とリノベーションで生み出し回遊動線を確保する。
 四つの結節点のうち苫小牧駅では、駅前にシンボルビルを新築し、駅前とまちをつなぐ施設とする。ビル内には公共・商業施設、オフィス、コワーキングスペース、福祉ステーション、住居などを入れる予定。
 投資額は、中心市街地が建築工事(延べ約1万9000平方メートル)に96億73百万円、外構工事(約1万5700平方メートル)に8億56百万円の計105億29百万円と試算。ウオーターフロントは建築工事(約4400平方メートル)に26億91百万円、外構工事(約1万2600平方メートル)に6億30百万円の計33億21百万円を想定している。
 中心市街地とウオーターフロントの具体的なイメージパースを隈研吾建築都市設計事務所が作成した。
 2021年度は、中心市街地機能などの検討や魅力発信に向けたコンテンツづくり、再生可能エネルギー基本戦略づくり、中心市街地再生の方向性を固めることを目的とした苫小牧オープンプロジェクト会議開催などに取り組む。

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