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RITE/50年電源構成の再エネ割合5割以上でコスト大幅増/低減策立案が急務  [2021年5月17日2面]

 地球環境産業技術研究機構(RITE、茅陽一理事長)は、2050年の電源構成で再生可能エネルギーの割合を5割以上とした場合、電力コストが大幅に増えるとの試算結果を明らかにした。現行コストは1キロワット時当たり13円程度(20年時点)。50年に再エネ比率を54%にした場合は約2倍近くの24・9円になる。比率を100%にした場合は同53・4円に膨らむ見通しだ。再エネの導入を拡大し産業競争力を強化する上でコスト低減策の立案が急務になりそうだ。
 総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)基本政策分科会(分科会長・白石隆熊本県立大学理事長)が東京都内で13日に開いた会合で、試算結果を示した。経産省は50年カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)の実現に向けて複数のシナリオを設定し、比較検証しながら電源構成や政策などを検討する方針。経産省は昨年12月、50年の電源構成で再エネの割合が5~6割という参考値を示した。
 RITEは参考値を基に構成比を▽再エネ=54%▽原子力=10%▽水素・アンモニア=13%▽CCUS(二酸化炭素の回収・有効利用・貯留)・火力=23%-とするケースを設定。コストを1キロワット時当たり24・9円とした。
 再エネ比率を5割以上とするシナリオとコストも複数提示。▽再エネ価格が飛躍的に低減(再エネ比率63%)=1キロワット時当たり22・4円▽原子力の活用が進む(同53%)=同24・1円▽カーシェアリングとライドシェアが大幅に進展する(同51%)=同24・6円-と試算している。
 平地や遠浅の海が少ないといった地理的条件を踏まえると、再エネの導入量が拡大すれば用地確保に向けた土地造成や接続費用などが必要になる。再エネの導入量を増やし主力電源化するには、発電設備の適地確保や発電効率の高い機器の開発などコストを低減する取り組みが一段と求められそうだ。

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