工事・計画

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首都圏民鉄主要7社/21年度設備投資計画出そろう/安全対策推進、5社が前年上回る  [2021年5月18日4面]

 首都圏の民間鉄道各社の2021年度設備投資計画が出そろった。7社の投資総額は前年度比15・7%増の1747億円。コロナ禍の影響で引き続き各社の経営環境は厳しいものの、ホームドア設置など安全対策を中心に、7社中5社が前年度を上回る投資を計画している。連続立体交差(連立)事業は5社が推進。京浜急行電鉄は泉岳寺~新馬場駅間の工事を本格化する。
 計画を公表したのは▽京王電鉄▽小田急電鉄▽京急電鉄▽西武鉄道▽東急電鉄▽相鉄グループ▽東武鉄道-の7社。京成電鉄は投資計画の発表時期を未定としている。民鉄各社は新型コロナウイルスの感染拡大で人の移動や経済活動が減ったため、主力の運輸事業は低迷。設備投資の抑制や経費の削減に取り組んだものの、厳しい決算になっている。
 連立事業は5社が推進する。京急電鉄以外に京王電鉄は京王線笹塚~仙川駅間で新たに2工区で着工。全8工区のうち6工区で工事を進めていく。東武鉄道は4カ所で連立事業を推進している。スカイツリーライン竹ノ塚駅付近(西新井~谷塚駅間)は、年度内の竹ノ塚駅高架化を視野に入れている。
 ホームドアは全社が整備工事や設置の検討を進める。22年度に全駅で設置完了を目指す相鉄は7駅で工事に取り組む。京急電鉄は5駅、小田急電鉄は2駅、京成電鉄も1駅で計画している。
 東急電鉄は昨年3月に全駅でホームドアの供用を開始した。本年度は車両を6両から8両編成に変更する目黒線で延伸工事を推進する。西武鉄道は1日の乗降客が10万人以上の全駅で設置を昨年度に完了。行政機関と調整し引き続き設置駅を検討する。
 大規模地震や大雨などの災害対策として、構造物の強化にも力を入れる。小田急電鉄は町田~相模大野駅間と渋沢~新松田駅間にある橋梁を耐震補強する。西武鉄道は芦ケ久保~横瀬駅間で、落石を防ぐ防護柵の設置工事を継続実施する。
 各社は3月のダイヤ改正で鉄道工事を取り巻く環境などを踏まえ、最終列車と一部始発列車の運転時刻を変更。できるだけ多くの時間をメンテナンスに取れるようにした。本年度は取り組みが緒に就いたばかりだが、体制を維持する上でも重要な1年になりそうだ。

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