行政・団体

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

国交省ら/住宅・建築物の省エネ基準適合義務化へ/21年夏にも制度設計に着手  [2021年5月20日2面]

 国土交通省らは「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」(座長・田辺新一早稲田大学創造理工学部教授)の第3回会合を19日にウェブで開いた。住宅・建築物の省エネ基準を段階的に引き上げ、適合を義務化する方針で委員らの意見が一致。太陽光発電設備の設置義務化に関しては意見が分かれた。議論のとりまとめは6月下旬を予定。以降に国は詳細な制度設計に取りかかる。
 省エネ基準の適合義務化を見据えた誘導措置を設ける。新築で補助金などの支援を受ける際、基準への適合を必須条件にする。主に施工を担う中小の建設会社に対し、断熱技術の講習会なども開催。延べ300平方メートル以下の住宅に対する義務化は段階的に実施し、個人への過度な負担を避ける方針だ。
 省エネ基準は2015年に創設した「建築物省エネ法」で定めた。窓や外壁の断熱機能や、設備のエネルギー消費量に基準を設け、建物の省エネ性能を評価。適合すれば税制上の優遇などが受けられる。
 太陽光発電設備の設置義務化に関しては意見が分かれた。消費者の選択を待たず義務化に踏み切るべきだとの主張や、少なくとも新築住宅は義務化が必要との意見が出た。
 一方、建物の立地によって発電効率に差があるため、一律の義務化は非合理的との意見や、導入コストの負担が住宅の購入を困難にするとの見解もあった。
 国はPPA(電力販売契約)モデルの普及などで消費者の負担を減らす案を提示した。同モデルは事業者が太陽光発電設備を無償で設置。住人が支払う電気料金で投資を回収する。
 同検討会は国交省と経済産業、環境両省で設置。50年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)を達成するため、住宅・建築物の脱炭素化に向けたハード、ソフト両面の対策内容を議論している。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。