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新会長/日本建設業連合会・宮本洋一氏/業界変革へドライブかける  [2021年5月21日1面]

宮本洋一氏

 日本建設業連合会(日建連)発足10年の節目に会長就任となった。DX(デジタルトランスフォーメーション)やカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)への対応など、業界を取り巻く環境は激変。「ニューノーマル(新常態)に向け、まさに変革の時だ。さらにドライブをかける必要がある」と気を引き締める。
 --重点課題を。
 「三つの柱がある。一つ目は公共事業をはじめとする建設事業を着実に実行し、国土強靱化、国民の安全・安心の確保、景気の下支えに貢献することだ。国土強靱化の加速化に向け5年間で15兆円という大型予算が組まれた。業界として責任を持って受注、施工することが一番大切だ」
 --担い手確保へ処遇改善が欠かせない。
 「二つ目の柱だ。建設キャリアアップシステム(CCUS)構築が技能者の処遇改善につながる。日建連会員の国内シェアは25%だが、リーダーとしての役割を示すためにも高い登録目標を設定した。着実に実行していく。2023年度からの原則義務化に向け、働き掛けを強めたい。在任中にCCUSを仕上げないといけない。電気や空調衛生、住宅関連の団体は技能者を雇用しているところに近い。CCUSのさらなる普及に向け関係性を構築していきたい」
 「週休2日の取り組みでは4週8閉所100%の目標期限が本年度末に迫っているが、大変なのが本音だ。昨年10月に改正建設業法が施行され、著しく短い工期での契約は禁止された。追い風となる。罰則付き時間外労働規制も24年4月に適用される。民間発注者にも認めてもらい、4週8閉所が当たり前になるよう早く持っていきたい」
 --コロナとの戦い、ニューノーマルへの順応、カーボンニュートラルな社会への貢献を三つ目の柱に据えた。
 「カーボンニュートラルは大きな課題で、四つ目の柱として別だてにすべきかもしれない。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)をどう提案していくかが課題となる。グリーンな資材をどう調達するかも重要だ。建設資材は生産過程で二酸化炭素(CO2)を多く発生させるものもある。他の業界とも連携しながら取り組む必要がある。ワーキンググループを設置し、対策を具体化していきたい」
 --会員企業の受注環境をどう見る。
 「なかなか見通せない状況が続いている。各社苦戦しているところはある。ただ案件が消えたわけではなく繰り延べになったものが多い。現時点では悲観して大変だという状況にはない。ただ海外はやれる状況にない。国内に頼らざるを得ない状態がしばらく続くのではないか」。
 (4月28日就任)
 (みやもと・よういち)1971年東京大学工学部建築学科卒、清水建設入社。2007年社長、16年代表取締役会長。日建連では11年副会長、13年から土木本部長を兼務。長年の経験から「会長職に特に不安はない」という。事務局とよく打ち合わせをしながら「さまざまなことにチャレンジしたい」と意気込む。東京都出身、74歳。

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