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施工時期平準化、自治体で着実に進展/国交省、見える化で取り組み促進  [2021年5月24日1面]

 国土交通省は、地方自治体による施工時期の平準化の進捗(しんちょく)・取り組み状況をまとめた。公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく2020年度の実態調査を踏まえ全自治体の状況を「見える化」する項目を前年度より拡充し、各自治体の積極的な取り組みを促す。債務負担行為の活用など国交省が働き掛ける5項目の取り組みをいずれも未実施の自治体は人口10万人以上に限ればゼロとなった。今後はより小規模な市町村への取り組みの浸透も図る。=2面に関連記事
 すべての都道府県と市区町村の状況を「見える化」する試みは、19年度に続き2回目。進捗状況の指標となる「平準化率」は、一定の発注金額(都道府県・政令指定都市500万円以上、市区町村130万円以上)の工事を対象に算出した。数値が1に近づくほど平準化が進んでいると判断でき、都道府県の平均は0・77。各市区町村の工事規模別の平準化率も示し、建設事業者が入札参加資格のランク別に進捗状況を確認できるようになった。
 国交省は平準化の取り組みとして、▽債務負担行為の活用▽柔軟な工期設定(余裕期間制度の活用)▽速やかな繰り越し手続き(繰り越し明許費の活用)▽積算の前倒し▽早期執行のための目標設定(執行率などの設定、発注見通しの公表)-の5項目を設定。平準化の先進事例「さしすせそ」と称し働き掛けている。
 市区町村のうち人口10万人以上の262団体で見ると、当初約30団体あった一つも取り組んでいない自治体は解消。項目別では債務負担行為の設定が210団体(19年度146団体)、柔軟な工期設定が75団体(36団体)、速やかな繰り越し手続きが193団体(111団体)と、いずれも実施自治体は増加している。特に繰り越し手続きや積算の前倒しは「議会承認などが必要なく担当部署で改善可能」(不動産・建設経済局建設業課担当者)と積極的な取り組みを求める。
 よりきめ細かい実態把握に役立てるため、見える化の項目を拡充した。「さしすせそ」以外の取り組みとして、平準化率の見込みの試算・管理状況などを追加。補助事業や交付金事業でも債務負担行為の活用を促す目的で、地方単独事業と分けて現状を示した。市区町村が近隣自治体と平準化率を比較できるようなマップも付けた。

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