企業・経営

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新社長/三井住友建設・近藤重敏氏/時代に対応した価値を提供  [2021年6月3日1面]

近藤重敏氏

 コロナ禍以前から顧客や社会のニーズが変化してきていると感じていた。「環境変化を捉え足元の経営課題にスピーディーに対応しつつ、コスト競争力を高めて競争に勝ち抜いていく」覚悟だ。目指す企業像は「新しい時代に対応した価値を提供し、社会と共に成長できる会社」。DX(デジタルトランスフォーメーション)やサステナブルな技術開発の推進など、新たな価値創造を通じて持続可能な社会の実現に貢献していく。
 --就任の抱負を。
 「建設業界はひと頃の良かった時代からコロナ禍の影響もあり、厳しい状況になってきている。そんなタイミングで経営のかじ取りを任されたことは大変な重責と感じている。社会情勢が大きく変化する中、顧客や社員の声をしっかり聞いて、変化するニーズに対応したい。DXやサステナビリティの推進など全社的な経営課題に対しては、組織横断的なクロスファンクショナルチームを立ち上げてロードマップを描き、横串を入れながら取り組んでいく」
 --足元の経営環境は。 
 「まさに潮目が変わってきていると感じている。かつては復興需要や五輪関連のインバウンド(訪日外国人旅行者)需要が建設需要を引っ張ってきた部分があり、五輪後も一定のインバウンド需要を期待していたが、コロナ禍もあって状況は変わってきている。先行きの不透明感から競争は激化し、受注環境が厳しくなってきている。協力会社の真栄会各社とのパートナーシップを強化しコスト競争力を高めて競争に勝ち抜いていく」
 --今後の経営方針は。
 「DXをはじめとする建設生産プロセスの変革、保有技術を活用した事業領域の拡大、サステナブルな技術開発など、顧客に新しい価値を提供していく。そのためにも他社とのアライアンスについては幅広く検討する。土木は国土強靱化事業の延長やインフラの更新需要がある中で、昨年、M&A(企業買収・合併)で三井E&S鉄構エンジニアリングとその子会社のドーピー建設工業を傘下に入れた。このM&Aのシナジー(相乗効果)を発揮していきたい」
 --今後の成長戦略は。
 「海外が当社の成長エンジンだ。海外でのアライアンスなども海外事業拡大の手段の一つとして検討する。カーボンニュートラルへの対応もあり環境技術の強化は必須だ。環境関連の技術開発に積極的に投資し二酸化炭素(CO2)削減に貢献する。技術研究所は建て替えを計画しており、新たな技術研究所では当社の省エネ環境技術を駆使してゼロエネルギー・ゼロエミッションの実現を目指す。保有技術のショーケースとしての役割を担う施設とし、技術力を積極的にPRする」。
 (4月1日就任)
 (こんどう・しげとし)1988年東京大学経済学部卒、住友銀行(現三井住友銀行)入行。2017年三井住友建設理事兼企画部・関連事業部担当、18年常務執行役員企画部長、19年取締役兼専務執行役員、20年経営企画本部長。愛知県出身、55歳。「真面目にコツコツ」日々の努力を大切するのが信条。社員にも「自己研さんによる成長」を促す。

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