デジタルで建設をDXする

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デジタルで建設をDXする・18/樋口一希/ANDPADでCDEとECIの効果検証  [2021年6月3日]

ANDPAD HOUSEのCGイメージ

 クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を運営しているアンドパッド(東京都千代田区)は、国土交通省が進める「令和3年度BIMを活用した建築生産・維持管理プロセス円滑化モデル事業(先導事業者型)」で、「木造住宅における、BIMとクラウドサービスを用いたCDE(※1)とECI(※2)の効果検証・課題分析」が採択されたと公表した。
 (※1)CDE=Common Data Environmentの略。工事、運営、管理に関わる数多くの人たちが情報を受け渡したり共有したりするための環境。
 (※2)ECI=Early Contractor Involvementの略。プロジェクトの設計段階から施工者の技術力を設計内容に反映させることで、コスト縮減や工期短縮を図ることを目的とした方式。

 □BIMとANDPADが効果的に設計・施工プロセスのDXに寄与することを実例で検証□

 BIMの現状では大手ゼネコンや組織設計事務所など一部企業の大規模物件を中心に利活用が進んでいる中、木造住宅については検証事例も限定されている。一方で、住宅・非住宅を問わず、木造建築におけるBIMの利活用についても検討する機運が高まっている。
 それらの課題を受けて、アンドパッドが施主となり、プロジェクト「ANDPAD HOUSE」と題した実験住宅の設計・施工を通して「数年先に実現する設計・施工のDX」を先行して実証、合わせて、得られた知見を内外で共有するため国交省の「先導型事業」に応募して採択された。
 今回の事業を通じてBIMとANDPADが効果的に設計・施工プロセスのDXに寄与することを実例により検証、木造建築・住宅におけるBIM活用の効果と知見を深め、共有していくことを目指していく。

 □ANDPADをプラットフォームとして用いてCDEを実現+施工者としてECIの形式を採用□

 プロジェクト「ANDPAD HOUSE」では、大別して二つの検証を予定している。
 ANDPADをプロジェクト管理のためのプラットフォームとして用いることで、BIMデータだけでなくプロジェクトに関わる全ての共有可能なデータについてCDEを実現。それに合わせANDPAD図面やチャットを用いることで、リモートワークにおける生産性を高めることを目指す。
 施工者である長谷萬(東京都江東区)が基本計画段階からプロジェクトに参画することによって、施工・製造の効率化を図るECIの形式を採用している。これによって着工前から工場で製造を進めることで工期の短縮を図り、同時にANDPAD受発注を活用することで従来のECIを超える生産性向上を目指す。
 それらを検証することで、複数のプロジェクト参加者が効率的に情報を共有、BIM単体では達成しにくかった部分をANDPADがカバーして総合的な生産性向上ができることを示す。
 《プロジェクト「ANDPAD HOUSE」の概要》
 ▽計画地=神奈川県湯河原町(敷地面積約140平方メートル、建築面積82・54平方メートル)▽延べ床面積=164・69平方メートル
 〈プロジェクトメンバー〉
 ▽プロジェクトマネージャー=ANDPAD ZERO(※3)▽意匠設計者=小林・槇デザインワークショップ▽構造設計者=DN-Archi▽施工者=長谷萬▽プレカット工場=長谷川萬治商店▽BIMマネージャー=慶応義塾大学SFC研究所
 (※3)ANDPAD ZERO=アンドパッド内の新規事業開発組織。BIM、IoT、AIなど建設業界における先端テクノロジーを用い、アンドパッドの新事業や新プロダクトを開発している。住宅・非住宅業界内外のさまざまなパートナーとプロジェクトを進行中。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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