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経産省/次世代送電網構築で方向性示す/再エネ大量導入と強靱化両立へ系統増強  [2021年6月4日1面]

 経済産業省は3日に有識者会議を開き、再生可能エネルギーの大量導入と国土強靱化を両立する「次世代送電ネットワーク」の構築で方向性を示した。電力系統を増強するため各系統で計画を策定。事業期間は調査や計画検討、工期を含め7~13年程度を想定する。増強には一定の費用と時間が必要なため既存系統も有効利用する。送電インフラの強化を足掛かりに再エネの主力電源化を目指す。
 同日に総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)分科会の「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」(委員長=山地憲治地球環境産業技術研究機構副理事長・研究所長)のウェブ会議を開いた。「中間とりまとめ案」として送電網の方向性を示し意見交換。今後、意見募集を経て正式決定する。
 電気事業者で構成する電力広域的運営推進機関(大山力理事長)が「系統マスタープラン」の22年度の決定を目指している。再エネの大量導入を促しながら国民負担を抑制するため、電源立地の動向やマスタープランを勘案して具体的な新設・増強計画を順次策定していく。同機関が先月策定したマスタープランの中間整理では、適地に電源が集中する「電源偏在(再エネ導入量4500万キロワット)」(総工費約3・8兆~4・8兆円)や集中を緩和する「電源立地変化(同)」(総工費約1・4兆~1・7兆円)などのシナリオで送電網の増強案を提示した。
 系統の整備は一定の時間や費用が必要となる。既存系統の運用を見直し、効率的に活用する方策を探る。送電線容量の空き状況に応じて再エネ発電の電力送電を認める「ノンファーム型接続」の全国展開の早期実現を目指す。系統連系と運転開始時期を当初予定の24年度から22年度に前倒しする。
 電力供給と需要のバランスをとるための出力制御は化石電源で先行実施し、再エネ発電電力の容量を優先的に確保する。電源や系統に関する情報公開・開示も充実する方針だ。

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