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国交省/インフラシステム海外展開行動計画を策定/付加価値向上で競合国に対抗  [2021年6月14日1面]

会合で幹部職員らに指示する赤羽国交相

 国土交通省は「インフラシステム海外展開行動計画2021」を策定した。デジタルと脱炭素に重点を置き、「質の高いインフラ」の付加価値をさらに高める。外務省などと連携した積極的なセールスで、中国など価格競争力で勝る競合国に対抗する。「自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP)」を背景に、アジア、アフリカ両地域で案件受注を強力に支援する。
 国際政策推進本部の会合を東京都内で10日に開き行動計画を決定した。本部長の赤羽一嘉国交相は「コロナ禍の影響で、民間企業の海外進出力は相当な減退基調にある」と現状を指摘。困難な中でも「日本の高いインフラを求めている国も数多くある」と述べ、行動計画を着実に実行するよう指示した。会合に出席した外務省には「各国の大使館を通じ情報収集や相手国への働き掛けなど、引き続き支援をお願いする」と要請した。
 計画は取り組みを強化する新たなテーマに「デジタル技術の活用」と「カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)対応」を挙げた。イノベーションを促進し、新たな産業分野の開拓と課題解決を両立する。
 16年に安倍晋三前首相が提唱したFOIPに、インフラ分野で引き続き取り組む。東南アジア諸国連合(ASEAN)へのインフラ輸出プロジェクト「スマートジャンプ」や、アフリカ地域での港湾や道路の一体整備に力を入れる。
 競合国の台頭を受け、計画は「価格競争力で優位に立つのは厳しい」との見解を示した。価格競争に巻き込まれるのではなく、質を維持しつつi-Construction(建設現場の生産性向上策)などのコスト低減策を強化する。
 建設業界を対象に、海外で活躍できる人材の育成を支援する。国際的な人材流動化も促進。現地で政情不安が発生した場合の日系企業への支援など、受注後の継続的なフォローアップにも努める。

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