デジタルで建設をDXする

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デジタルで建設をDXする・21/樋口一希/BIMモデリングLOD管理システム開発  [2021年6月24日]

パネル画面(左)と着色(青)された部材

 大林組、トランスコスモス、応用技術の3社は、BIMモデリングの進展度(LOD=Level of Development)を管理するシステム「Smart BIM Connection」を開発、販売を開始する。

 □toBIMサービスを通じてトライアル利用の受け付けを開始し9月1日から販売□

 「Smart BIM Connection」は、2019年10月に締結した3社間のアライアンスに基づいて大林組が開発し、オートデスクのBIMソフト「Revit」のアドオンアプリケーションとクラウドサービスのパッケージ商品としてトランスコスモスと応用技術が共同展開する「toBIMサービス」(※)を通じて5月10日からトライアル利用の受け付けを開始、9月1日から販売する。
 3社は同システムによるLOD管理の普及を通じてBIMモデルを共有する効果を最大化させ、組織間をまたいだ建設業におけるBIMの一貫利用の推進に貢献していく。
 ※toBIMサービス(トゥビムサービス)=トランスコスモスと応用技術が共同で展開するBIMに関するトータルサービス。

 □各部材の確定度合いの入力と仕様情報の自動チェックでBIMモデリングとLOD管理を一元化□

 BIMを設計から生産設計、施工管理まで一貫して利用するためには、建築に関わる関係者全員が同一のBIMモデルを構築すること(BIMモデリング)によって、常に最新で正しい情報を共有し、効率的に活用していくことが必須だ。BIMモデリングでは一般的に、建物の形状や仕様が不確定な状態から顧客の要望を反映し、技術的な検討を経て、徐々に確定度合いを高めていく方法を用いる。LODにおいては、これらの確定度合いを「200」や「300」といった数値で表す指標を採用している。
 それらの現状を受けて、BIMモデル上で部材ごとの確定度合いの入力と仕様情報の自動チェックによってBIMモデリングとLOD管理を一元化するシステム「Smart BIM Connection」を開発した。BIMモデリングを進めながら、LODを即座に把握できるため、関係者間で確定度合いを共有することが可能だ。確定度合いが共有されれば、BIMモデルが持つ膨大な情報の中から既に確定した情報が判別できるためBIMモデルの情報を円滑に利用できる。

 □仕様情報とクラウド登録したチェック規則を突き合わせて仕様の誤りや作業漏れを発見可能□

 BIMモデリングの目標LODの設定が可能となっている。従来のLODでは、BIMモデルとは別に、その確定度合いを「200」や「300」といった数値ごとに定義した文書を作成し管理している。「Smart BIM Connection」では、プロジェクトのフェーズと部位(部材の集合単位)ごとに目標となる達成要件を定義し、目標LODとしてクラウド上に登録することができる。
 ボタン操作で目標LODに対する部材の確定度合いが入力可能となっている。部材を選択すると、パネル(ステータス管理画面)上に登録した目標LODとその達成要件が表示される。達成要件に対する確定度合いを「Good」や「NG」といったシンプルなボタン操作によって入力することで進捗(しんちょく)の数値に変換され表示される。加えて進捗の数値ごとに部材をフィルタリングして着色し、感覚的に確定度合いを確認できる。
 目標LODに対する仕様情報を自動でチェック可能だ。目標LODの達成要件は、確定度合いの数値管理だけでなく、仕様情報が正しく入力されていることをシステムが自動でチェックすることで満たされる。BIMモデルに入力された仕様情報とあらかじめクラウドに登録したチェック規則を突き合わせることで仕様情報の誤りや作業漏れを発見できる。結果はBIMソフト上のダイアログで確認でき、このダイアログから修正もできる。
 BIMモデルの確定度合いをレポートし、進捗を閲覧可能だ。プロジェクトごとに部材に入力した確定度合いと仕様情報のチェック結果をクラウドにレポートできる。レポートはクラウドサーバー上で進捗率に換算し、グラフなどの形で閲覧可能だ。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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