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大林組/山岳トンネルのセントル全自動セット工法を開発/品質向上、省人化  [2021年7月15日3面]

セントル全自動セットシステム図

 大林組と岐阜工業(岐阜県瑞穂市、宗像国義社長)は、山岳トンネルの覆工コンクリート工事で移動式鋼製型枠(セントル)を全自動でセットするシステムを共同開発した。セントルに自己位置・傾斜を把握する測量やセンシング機器、移動を指示する駆動指令部を搭載。ボタン操作で所定位置に正しくセットできる。覆工コンクリート工事に必要な作業員を従来の3分の1に減らせる。
 測量機械や傾斜計などのセンシング機器が自己位置と姿勢(覆工形状)の把握を随時行う。データを共有する駆動指令部が目標地点までの移動距離を演算し、指示を出すことでセントルが自動で動く。センシング機器や駆動指令部は後付けが可能でセントルのメーカーを問わず利用できる。
 移動後に高さ、位置を調整し固定する天フォームの横送り装置やジャッキ、サイドフォームのジャッキ伸縮も自動化。ボタン操作だけでセントルを全自動で設置できる。これまで時間と人手が必要だった複数回の測量作業や手動のジャッキ伸縮などが不要になる。自動でミリ単位の精度でセットが可能。人為的なミス防止に加え、高品質な覆工コンクリートを構築できる。
 大林組は、山岳トンネル施工の生産性を飛躍的に向上させる統合システム「OTISM(オーティズム)」を開発している。今回のシステムは覆工作業を対象とする「オーティズム/ライニング」の構成技術の一つ。開発済みの▽防水シート張り付け(長尺防水シート自動展張システム)▽コンクリート(ニューロクリート)▽打設(ホース伸縮式連続打設システム)▽養生(モイストキュア)を合わせ、全5分野の技術開発が完了した。すべてを適用すれば現在6~9人が必要な覆工作業を2~3人に省人化できるという。

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