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竹中工務店、極地研/南極氷床掘削施設屋根に軽量・高強度のCFRP適用検討  [2021年7月20日3面]

報道陣に公開された屋根架構

 竹中工務店と国立極地研究所(極地研)は、南極の氷床掘削計画で設置される掘削施設の屋根架構で、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の活用を計画している。CFRPは高い強度がある上、鉄骨屋根に比べ重量が約40%軽量化できる。日本の南極観測基地(ドームふじ)近くの掘削地点に設置し、2022年度から実証試験を開始。28年にかけて極寒環境下での性能などを調べる。
 CFRPは鉄に比べ重量が5分の1でありながら、5倍の引っ張り強度がある。極寒環境でも高い強度が保てる。非常に軽量なため現地で組み立てを行う観測隊員の負担軽減、部材の輸送・組み立てに伴うエネルギーも大幅に削減できる。
 氷床掘削計画は今回が3期目。2100~2800メートル掘削し、過去100万年以上の気候変動データの入手を目指す。氷床コアの掘削施設は沿岸から約1000キロ離れた南極内陸部のドームふじ近くに設置。氷床を幅4メートル、長さ36メートル、深さ3メートル(中央付近10メートル)掘削した後、その上部に屋根を架設する。
 CFRPは高屋根の架構に採用。1スパン約40キロの部材を3スパン組み合わせて構築する計画だ。実証試験では部材の耐久性や軽量化などの効果を検証する。極地研は南極に設置する他の観測施設へ活用も検討。竹中工務店も一般建築物への適用を視野に検討を進める方針だ。19日には東京都立川市の極地研内で仮組みした屋根架構を報道陣に公開した。

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