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新社長/住友大阪セメント・諸橋央典氏/社会貢献とグループ成長両立  [2021年7月20日1面]

諸橋央典氏

 高品質で潤沢な石灰石を武器に増販を狙う。廃プラスチックなど石炭の代替熱エネルギーを導入し、カーボンニュートラルを見据え歩みを進める。廃棄物を受け入れて循環型社会に貢献し続けるために、海外事業を拡大しながら国内外で適正なバランスを確保。グループの成長と社会課題の解決を両立していく。
 --就任の抱負を。
 「社長就任前は管理部門で2020年度から3カ年の中期経営計画を策定する部署にいた。グループの成長と社会課題の解決の両立を果たし、持続可能な社会につなげることが方針だ。災害廃棄物などを含めて受け入れて資源にしており、循環型社会に大きく貢献している。新型コロナウイルスの影響もあり、昨年度はセメント需要が想定に届かなかったが、設備の維持更新などやるべきことはできている。中期計画の着実な実施が大きな課題であり、あと2年もしっかり進める」
 --経営方針は。
 「20年度は国内需要が54年ぶりに4000万トン割れとなったが、ワクチン接種が進み、新型コロナ回復を待っていた設備投資も増えてくるだろう。国土強靱化や新幹線、道路の整備も予定されている。右肩上がりとはいかないが、4000万トン前後で推移するだろう。当社は豊富な採鉱量と品質の高い石灰石が強みだ。石灰石の供給場所である秋芳鉱山は昨年に設備を大規模更新した。唐沢鉱山や伊吹鉱山にも投資している。供給体制を生かして増販に結び付けていく。工場の補修も必要だ。効率性を高めて運営することが求められる」
 「昨年にサステナブル委員会を設けて全社横断的に議論し、50年カーボンニュートラルビジョン『SO-CN2050』をまとめた。石炭の代替で廃プラスチックを使用し熱の原料を変えていく。いろいろな原料がまだある。二酸化炭素(CO2)削減に向けた設備投資も必要だ」
 --今後の展望を。
 「国内需要が頭打ちの中で、リサイクル製品の処理や工場の操業率を高めなければいけない。海外展開を模索したい。フィリピンやシンガポール、香港に輸出しており、年間150万トン程度が良い水準だと考えている。海外で、パートナー企業と共に、コンクリート2次製品など川下側にも進めていきたい。新しい国での展開も考えている」
 「デンカ、日鉄セメントと物流の提携を実施している。ウィンウィンの形でそうした他社との提携をもう少し広げたい。セメントの内需がどうなっていくのかというのはある。さらに需要が下がるのであれば、もう一段階の業界再編もあり得るだろう。判断はもう少し先になる。その間にやれることをやっていく」。
 (6月29日就任)
 (もろはし・ひろつね)1982年千葉大学人文学部法経学科卒、住友大阪セメント入社。2010年名古屋支店長、12年大阪支店長、13年執行役員、16年東京支店長、17年常務執行役員、19年取締役。新潟県出身、61歳。「過去には感謝を、現在には信頼を、未来には希望を」がモットー。趣味は野球観戦で、高校野球の予選中継も楽しむ。

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