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厚労省/裁量労働制改革に着手/対象業務拡大など検討へ  [2021年7月20日2面]

 厚生労働省は裁量労働制の運用実態を踏まえた制度改正に着手する。有識者会議を設置し対象業務の拡大や、労働者の裁量と健康の確保といった課題で解決策を立案する。19日に労働政策審議会(労政審、厚労相の諮問機関)労働条件分科会(分科会長・荒木尚志東京大学大学院法学政治学研究科教授)の会合を東京都内で開催。厚労省がまとめた実態調査の結果や有識者会議の議題などで意見交換した。
 裁量労働制は勤務時間や仕事の進め方を労働者に委ね、事業者(使用者)が一定の賃金を支払う。建設業界関係では建築士や不動産鑑定士などに適用している。
 厚労省は「これからの労働時間制度に関する検討会」を設置し裁量労働制の見直しを議論する。厚労省が6月に公表した実態調査結果によると、裁量労働制で働く労働者の1日当たりの平均労働時間は9時間。一般の労働者(8時間39分)よりも21分長いことが分かった。見直しを巡っては半数以上の事業者が「対象労働者の範囲を見直すべきだ」と、対象業務の拡大を求めている。一方、労働者は「健康やワーク・ライフ・バランスへの配慮」を訴えている。
 労使双方の要望を踏まえ、対象拡大と労働環境改善などの論点で制度の在り方を検討していく。裁量労働制の対象業務拡大(一部営業職などの追加)は、国会で働き方改革関連法案が審議された時、目玉施策の一つとして盛り込まれていた。だが、国会審議中に労働時間調査のデータ不備が判明。政府は該当する箇所を法案から削除し、調査もやり直した経緯がある。

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