工事・計画

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熱海土石流/国直轄で緊急砂防工事着手へ/無人化施工で土砂撤去、本設堰堤の新設も  [2021年7月21日2面]

 静岡県熱海市で3日に発生した大規模な土石流災害からの早期復旧に向け、国土交通省は国直轄施工による緊急的な砂防工事を開始する。再度災害の防止措置として既設の砂防堰堤の下流側に仮設ブロック堰堤を設置。既設堰堤の堆積土砂の撤去や土石流発生地点の不安定部の除去を経て、仮設ブロック堰堤の下流側に本設の砂防堰堤を建設する。災害復旧の緊急性を考慮し、工事施工などを随意契約で発注する方向で中部地方整備局が準備している。
 速やかな復旧には無人化施工などの高度な技術を必要とするため、15日の川勝平太静岡県知事からの要請を受け国直轄での実施を決めた。既設堰堤や土石流発生地点の土砂撤去などで、復旧作業の安全性を確保する目的で無人化施工を取り入れる。
 本格的な工事着手に先立ち、再度災害の危険を察知する監視体制を強化する。土石流の発生を検知するワイヤセンサーと、土砂の固まりの移動を検知する衛星利用測位システム(GPS)観測装置の設置に着手。工事用進入路などの検討も始める。地質調査や設計作業の進捗(しんちょく)状況を踏まえ、詳細な工事工程を固める。
 まずは仮設ブロック堰堤を設置し、当面の土砂流出に備える。既設堰堤には許容量を超える土砂が積もっているため、土砂撤去でポケットを確保。その上で土石流発生地点で不安定になっている土砂を落とす。安全性が確保された時点で、新たに造る本設の砂防堰堤の建設工事に取り掛かる。復旧費用は国が3分の2、残りを県が負担する。新たな本設堰堤は完成後、県に管理を引き継ぐ。
 橋脚の一部が沈下した「黄瀬川大橋」(沼津市、清水町)の応急復旧でも、国交省は県からの要請を受け技術支援を行う。損傷した既存橋梁の撤去や応急組み立て橋の設置に関する施工指導や工程管理を担う。現地作業が順調に進めば8月末に応急復旧が完了し、車両や歩行者の通行を再開する。

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