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安藤ハザマら/山岳トンネル遠隔臨場支援システムを開発/現場臨場頻度が半減  [2021年7月27日3面]

トンネル前線可視化システムのイメージ

 安藤ハザマら5者で構成する山岳トンネル遠隔臨場支援システム開発コンソーシアムは26日、山岳トンネル工事を対象にクラウド環境を活用した遠隔臨場支援システムを開発したと発表した。坑内状況を遠隔監視でき、切羽の地質評価にかかる時間を約50%削減できる。2020年11月から実現場に試行導入したところ、現場への臨場頻度が半減するなど、生産性向上の効果を確認した。
 コンソーシアムは安藤ハザマのほかにエム・ソフト(東京都台東区、飯田昌宏社長)、日本システムウエア、中川浩二山口大学名誉教授、筑波大学が参加。内閣府の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)の枠組みを活用した国土交通省の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に選定されている。
 遠隔臨場支援システムは「トンネル全線の可視化システム」と「切羽地質情報取得システム」で構成する。可視化システムは、安藤ハザマが開発した360度カメラから坑内データを取得する「トンネルリモートビュー」を活用し、トンネル坑内の撮影位置情報を取得する。取得した撮影データをクラウドサーバーに保存することで、受発注者はウェブで撮影データを閲覧できる。
 切羽地質情報取得システムでは地質評価指標のうち、岩盤の圧縮強度、風化程度、割れ目間隔を定量評価する。カメラやハロゲン照明、制御PCなどを1台の計測車両に搭載。切羽で取得した計測データと穿孔データを集約し、専用のソフトで処理することで評価結果が出力される。地質評価結果は受発注者がクラウド上で共有できる。日々の切羽の地質評価結果をクラウド上にアップロードすることで、受発注者が遠隔地でも切羽の連続的な地質状況を把握できる。
 今後は計測できる項目の追加や取得画像の高精細化などのシステム改良に取り組む。既設トンネルや導水路などの維持管理工事の点検・調査や、災害時の状況確認への活用も検討していく。

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