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太平洋セメント/高純度CO2を新たな収益源に/工場からの回収技術確立へ開発加速  [2021年8月4日3面]

 太平洋セメントが、セメント工場から二酸化炭素(CO2)を回収する技術の確立へ開発を加速している。セメントを製造するキルン(回転窯)の排ガスから純度の高いCO2を効率よく回収する構想。「革新的な技術のめどがついている」(不死原正文社長)という。純度の高いCO2は新たな商品として収益源になる可能性も秘めており、技術とともに必要な設備の開発を急ぐ。
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「炭素循環型セメント製造プロセス技術開発」の助成を受け、2020~21年度を対象に東京大学と早稲田大学と共同研究を実施中。NEDOの実施方針によると、21年度には、セメント工場に最適なCO2分離・回収システムの構築や、CO2をセメント廃棄物などに固定する技術の確立を目指す。
 不死原社長は日刊建設工業新聞社の取材に応じ、「セメント(の排ガス)はCO2濃度が濃い。小さいガス量の中でCO2回収できる技術ができてきたら画期的だ。99・何%というような高い純度で回収できる技術や設備を造っていくことが大事だ」と指摘。「純度が高いと商品になる可能性もある。CO2の利用ではいろいろなところと組むだろう」との見通しを示した。「セメント産業が日本で生き残れるかどうかは、カーボンニュートラルをどこまでできるかにかかってくると思う」と強調した。

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