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新社長/東洋熱工業・谷口昌伸氏/技術力と人間力を両立  [2021年8月4日1面]

谷口昌伸氏

 「技術力と人間力を両立して課題に立ち向かう企業体を作る」と目指す方向を示す。新型コロナウイルスの対応から脱炭素への動きが加速している。これまで培った技術を生かし、脱炭素をターゲットにした提案に注力する。限られた人材を最大限に活用するため「リスクヘッジしながら案件を取りに行く」方針だ。
 --経営方針は。
 「一番は次世代に事業を継承することだ。さらには空調業界として脱炭素へ向け何ができるかがポイントになる。社会貢献できるように努めたい。顧客と技術的な内容で対等に会話ができ、マネジメント力とコミュニケーション能力を兼ね備えた技術力と、しっかりとした考え方と強い意志を持って業務遂行できる人間力で企業成長を目指す」
 --事業環境は。
 「都心部を中心とした再開発は計画通りに行われ、仕事量は多いが、競争は激化している。原価を見直してコスト競争に立ち向かう。受注前に現場の難易度や工期、地域的に職人を手配できるかなどリスクを検討して受注する」
 「官庁比率を全体の10%にしたい。官庁工事の獲得のために組織改革の構想を練っている。本部が中心となり物件の精査や全国の官庁工事に携われる人材の確保と調整に取り組む。営業本部と相談しながら2021年度中に組織を作り、22年度には新体制で官庁工事の営業活動を本格化したい」
 --注力分野は。
 「新型コロナ対策からカーボンニュートラルに世間がシフトしている。保有技術を使ってどう提案できるかが事業活動の肝だ。顧客が何を求め、どういう方向に進んでいるのか情報を把握する。省エネ、創エネ、蓄熱技術などをミックスしてベストな提案をしたい。施設運営で空調は最も環境負荷が大きい。研究開発も含めて設備投資する」
 --働き方改革も喫緊の課題だ。
 「24年4月までにどれだけ働き方改革を推進できるかが鍵だ。人事部と相談しながら1年前倒しで対応できるシステムの構築に取り組んでいる。現場社員にタブレット端末を配布し、帳票類の削減や写真整理をしている。高所作業車の一元管理や所在管理にも取り組んでいる。ただ、生産性向上にはデジタル化だけでなく、やる気ややりがいも重要だ。責任と権限を社員に与え、やりがいを感じられる仕事の進め方を促進したい」
 「この2、3年で社内の人員がどう変化するかに注視する。引退する高齢者とのバランスをシミュレーションし、社内の人員構成を把握する。実力として工事をどこまで消化できるか見極める。給与制度や定年延長などにスピード感を持って取り組む」。
 (6月25日就任)
 (たにぐち・まさのぶ)1984年日本大学理工学部精密機械工学科卒、東洋熱工業入社。2016年取締役兼上席執行役員東京本店長、19年同兼常務執行役員、20年技術統轄本部長、21年経営統轄本部長代行。東京都出身、60歳。趣味はスポーツ観戦。「継続は力なり」と自分に言い聞かせて仕事に取り組んできた。

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