工事・計画

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堺市/新交通基本方針素案策定/大小路線(南海電鉄堺東~堺)に自動走行バス導入  [2021年8月17日10面]

ARTのイメージ(堺市提供)

 堺市は南海電気鉄道高野線堺東駅(堺区三国ケ丘御幸通)~南海本線堺駅(堺区戎島町)間のメインストリート「大小路線」に自動走行技術を搭載したバスタイプの次世代都市交通(ART)を導入する方針だ。新交通システム基本方針素案に位置付けた。ARTを市の方針に打ちだしたのは全国初という。2022年度中に導入計画を作成、同年度末に設計や実験などの準備に入る。25年の日本国際博覧会会期前後の運行開始を目指す。現在、鉄道がない美原区と市中心部の間にはバス高速輸送システム(BRT)も取り入れる。
 基本方針素案に盛り込んだARTとBRTなどの取り組みは「堺・モビリティ・イノベーション(SMI)プロジェクト」と名付けた。ART路線を「SMI都心ライン」、BRT路線は「SMI美原ライン」とし、先進都心交通をアピールする空間や脱炭素化、サービス向上を実現する。
 ARTには、高いデザイン性と環境性能、柔軟性、拡張性を備えた車両に最先端技術を実装していく。隙間も段差もないARTの停車場に車両が決められた位置に停車する制御技術とスムーズな加減速を行える自動運転技術を備え、車いすなどでも安全に乗降できるようにする。
 停車場や車両の混雑状況に応じた隊列走行や、信号制御と連携した定時運行、他交通との乗継連携などを使い、レベルの高いサービスを提供する方針。
 ARTの導入が正式決定すると、過去に検討していた阪堺電気軌道阪堺線大小路駅で相互乗り入れする市の大小路線のLRT(次世代型路面電車システム)プランは消滅する。ただ阪堺線は存続し、大小路駅にARTとの乗り継ぎ施設を設置、周囲ににぎわい拠点も設ける計画だ。
 BRTは22年度から実証実験を先行。検討を重ね早期導入を目指す。
 堺東駅~堺駅間では現在、南海バスが7台で運行中。同区間へのLRT導入による東西交通計画は永藤英機市長就任以前にも幾度となく浮上し検討が行われてきた。永藤市長は20年2月に公表した「堺グランドデザイン2040」に堺駅、堺旧港エリアと堺東エリアを結ぶ新たな交通システム導入を位置付けていた。

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