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20年度のコンサル海外受注、29・9%減/コロナ禍で円借款半減/国建協  [2021年9月15日1面]

 国際建設技術協会(国建協、橋場克司理事長)は、日本企業による海外建設コンサルティング業務の2020年度受注実績をまとめた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を背景に、受注総額は過去最高だった前年度(1433・7億円)に比べ29・9%減の1004・5億円になった。受注件数は前年度から79件減の597件。1件当たりの受注額は0・44億円減の1・68億円だった。
 調査対象は国建協と海外運輸協力協会、海外農業開発コンサルタンツ協会、海外コンサルタンツ協会の会員企業87社。84社から有効回答(回答率94%)があり、実際に海外業務を受注したのは63社だった。受注総額は15年度以降で最低水準になった。
 受注総額のうち大半を占める政府開発援助(ODA)関連は902・4億円(前年度1351・8億円)だった。国際協力機構(JICA)の円借款案件がコロナ禍で主力の入札支援や施工監理などで発注が遅れ大幅に減少した。
 発注機関別に見ると、JICAは前年度から438・3億円減の828・4億円だった。内訳は円借款案件が449億円減の416・9億円、それ以外の案件は微増(10・7億円増)の411・5億円。JICA以外の発注機関は、無償資金(外務省)が11・2億円減の19・8億円、世界銀行など国際機関は16・0億円減の20・9億円。
 非ODA関連は大型案件のあった外国政府が13・3億円増の49・1億円、民間は6・8億円増の52・6億円。
 業務分野別では受注額が最多の「運輸交通分野」は前年度から467・4億円減の424・9億円だった。JICAの円借款案件が多いことや、前年度にフィリピン・マニラの地下鉄事業など大型案件があったことなどが大幅減につながった。
 地域別で受注額が最高だったのはアジア(659・8億円)だが、受注件数は84件減、受注額も385億円程度減少した。次いでアフリカ(181・1億円)、中南米(24・5億円)が続く。
 ワクチン接種は進むものの、新型コロナの収束が見通せない状況で、国建協は21年度も受注状況が劇的に回復する可能性は低いと予測している。

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