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国交省・浅輪宇充港湾局長が就任会見/コロナ禍の変化に対応、DXと脱炭素に重点  [2021年9月27日2面]

浅輪宇充港湾局長

 国土交通省の浅輪宇充港湾局長が日刊建設工業新聞社など専門紙各社の取材に応じた。7月1日付で就任した浅輪局長は「新型コロナウイルスの影響で技術や価値観など、世の中が大きく変わる転換点」にある状況を踏まえ、港湾分野で「変化に迅速かつ確実に対応していく」と表明。DX(デジタルトランスフォーメーション)とカーボンニュートラルの二つに重点を置く方針を明らかにした。
 局長就任以前は官房技術総括審議官として、国交省の技術政策のまとめ役を担っていた。DXの推進では「宇宙技術や自動化技術など、港湾分野以外の視点もうまく取り込んでいきたい」と述べた。
 人工衛星を活用して港湾施設の変位を計測したり、機器を高精度で遠隔操作したりする技術実証に取り組む。海底の地形を3Dで可視化する「マルチビーム測深」のデータ処理をより高度化し、出来形確認の遠隔化を目指す。「海上工事に携わる多くの人にi-Constructionが活用してもらえるよう取り組んでいく」考えだ。
 脱炭素に関連する施策として、国交省はカーボン・ニュートラル・ポート(CNP)の形成に力を注ぐ。浅輪局長は「官民で協力しスピード感を持ちつつ着実に取り組みを進める」ことが重要と指摘。水素など次世代再エネを扱うために必要な設備、安全対策の実証事業を本格化していく。港湾管理者向けの支援制度も設け、「成功、失敗両面の事例を整理し水平展開しながら総合的に進めていく」方針だ。
 洋上風力発電を「再エネの主力電源化に向けた切り札」と位置付ける。経済産業省と連携し区域指定や公募手続き、技術基準の整備などに取り組む。
 防災・減災対策にも注力する。「港湾は貿易量の99・6%を扱う重要な社会インフラ。災害リスクの軽減が喫緊の課題だ」と強調。護岸のかさ上げや防波堤の整備を急ぐ。老朽化した施設は「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(2021~25年度)の予算を活用して集中的な修繕を実施。予防保全型インフラメンテナンスに転換していく考えだ。

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