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国交省/シールド工事の設計・施工指針策定へ/9月28日に検討会初会合  [2021年9月27日1面]

 国土交通省はシールドトンネル工事の安全性向上や周辺地域の安全・安心につなげるため、シールド工法の設計・施工技術でガイドラインを検討する。学識者を中心に構成する検討会の初会合を28日に開く。東京外かく環状道路(外環道)の本線掘削工事で発生した地表陥没など、実際の事故事例で得た技術的な教訓を生かすのが目的。検討会で事業者や建設会社をヒアリングし、技術的知見をガイドラインに反映する。
 検討会の名称は「シールドトンネル施工技術検討会」。大学や研究機関の専門家が委員を務め、委員長には龍岡文夫東京大学名誉教授・東京理科大学名誉教授が就く。初会合では鉄道建設・運輸施設整備支援機構と東日本高速道路会社にヒアリングする方向で調整している。
 ガイドラインは道路や鉄道、河川、下水道など幅広い分野に適用するシールド工法全般を対象に検討する。事故事例の原因究明で分かった問題点や改善点を把握し、設計と施工に関する留意事項として落とし込む。策定時期は未定。記載内容とともに各委員の意見を聞きながら固める。 
 東京都調布市で発生した外環道の陥没を巡っては、発生メカニズムを解明してきた有識者委員会が再発防止などの報告書を3月にまとめた。相鉄・東急直通線の新横浜トンネル工事でも2020年6月、横浜市港北区にある掘削現場の直上2カ所で地表が陥没。有識者委による原因推定と再発防止策を同8月に公表した。初会合では両事例の取り組み状況などをヒアリングする予定だ。
 国交省は12年2月に岡山県倉敷市で起きた海底シールドトンネル工事の事故時も設計・施工技術の安全性を検証した経緯がある。14年3月に有識者会議で提言した設計・施工技術の留意事項もガイドライン策定の参考にする見込みだ。
 シールド工法関連企業が加盟するシールド工法技術協会の公表資料によると、19年度のシールド工事件数は31件。過去10年で約500件の実績がある。

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