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CCUS/携帯電話で就業履歴蓄積/コムテックスが供用開始、中小現場に導入しやすく  [2021年10月4日1面]

 建設キャリアアップシステム(CCUS)登録技能者の就業履歴を現場で蓄積する新たな手法として、携帯電話の発信や顔認証を活用した入退場システムが10月に本格供用を開始する。カードリーダーの設置が難しい中小現場に適したシステムとして国土交通省が現場実証を実施し、CCUS登録拡大につながる効果を確認。実証事業の調査・検討業務を受託したコムテックス(富山県高岡市、後藤敏郎社長)が「キャリアリンク」の名称で1日から展開している。
 昨年12月からの現場実証では、モニターとなる元請事業者30社の延べ97現場で電話発信・顔認証による入退場の実装可否を検証した。実施後のアンケートでカードリーダーに代わる手法として有効と立証。特に電話発信による入退場は操作が簡単で、「元請事業者から技能者に指示しやすく現場に落とし込みやすい」という意見があった。
 アンケートではモニターの約9割が、カードリーダーで運用しにくい現場が「ある」と回答。▽カードリーダーの保管場所がない▽電源・ネット環境がない▽契約から着工まで期間が短く設備準備が間に合わない▽常駐管理者を配置できない▽現場が広くカードリーダーの複数設置が必要-などが要因に挙がった。新手法は主に小規模現場や修繕工事現場、住宅現場などで有効と予測している。
 顔認証の入退場システムは従来もあったが、技能者の携帯電話を活用したシステムは初めて。技能者にとってはカードを毎回取り出してタッチしたり、カードを携帯したりする手間が省ける。キャリアリンクは従来システムより安価に導入可能。簡易な現場登録や施工体制登録で、突発的な小規模現場にも対応する。法定福利費集計や勤務時間管理などの追加オプションも利用できる。
 9月29日の建設業4団体との意見交換会で赤羽一嘉国交相は、CCUSカードを取得しても活用できない実態を指摘し、各元請団体にカードリーダーの設置を積極的に進めるよう要請した。就業履歴を蓄積する新手法の展開がCCUS登録拡大の起爆剤になることが期待される。

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