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新社長/佐藤工業・平間宏氏/IT部門強化し生産性向上  [2021年10月25日1面]

平間宏氏

 事業の3本柱である土木、建築、海外に加えて不動産開発事業やエネルギー事業なども多角的に展開し、新たな収益の確保につなげる考え。中長期的には3本柱や不動産開発などの成長で売上高2000億円台を目指す。IT関連の基盤整備を重点課題に挙げ、組織再編を含めて強化に取り組む。
 --就任の抱負を。
 「7月に事業開発統括部を新設し、不動産開発や再生可能エネルギーに取り組む体制を整えた。多角的に事業展開して収益につなげ、100億円規模を目指す。実現に向けて来期からの中期経営計画を練り直す。IT部門はしっかり取り組まないと今後の成長はないと考えており、組織再編などでIT部門を強化し生産性を高める体制を整える」
 「経営方針として、強固な経営基盤と高い収益力を持つ企業にも引き続き取り組む。新型コロナの影響で当初の思惑よりも遅れてしまうが、5年後をめどに売上高2000億円を目指す。2000億円あれば経営の自由度が非常に高まると考えている」
 --注力する取り組みは。
 「生産性向上に向けて、BIMの活用に注力する。設計・施工双方でBIMを推進しているが、施工BIMは活用が思うように進んでいないのが現状だ。目標を設定して導入を加速させる。同業他社や設計会社とBIMの開発で連携しており、共同開発を通じて開発コストの削減にも努める。来年2月には茨城県つくば市に技術センターがオープンする。新しい技術を開発し、競争力を強化していく」
 「カーボンニュートラルの実現に向けてはハイブリッドタイプの建設機械を積極的に活用することで現場の二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にも積極的に取り組み、実績を積み上げていく。環境に対する社内の意識向上も必要だ。全社員にeco検定(環境社会検定試験)を受けてもらい、今期は67%の合格を目指す」
 --受注戦略は。
 「コロナ禍で民間建築の発注が減り、価格競争が激化している。利益を確保するには当社でないと受注できないような状況にする受注前の作り込みが重要だ。アリーナ、体育館、データセンターなど、注力案件を絞って取り組む。高層住宅にも注力していく」
 --海外戦略は。
 「海外はロックダウンで業績に影響を受けたが、需要が高まる半導体関連工場などを狙っていく。人員を増やして今の拠点を大事にしたい。ミャンマーは政変でストップしているが情勢が変われば期待できるエリアで今後の動向を注視していく」。
 (9月28日就任)
 (へいま・ひろし)1984年九州大学大学院工学研究科土木工学専攻修了、佐藤工業入社。2017年取締役兼常務執行役員土木事業本部長、20年代表取締役専務執行役員安全環境室長兼土木事業担当。福岡県出身、63歳。うまくいかない時も頑張れば良いことがある、という考えから「楽あれば苦あり」を信条にしている。

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