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JAXA、竹中工務店ら/ISS日本実験棟で植物栽培実験/レタス生育に成功  [2021年10月25日3面]

袋内で栽培したレタス(報道発表資料から)

実証実験用栽培装置(報道発表資料から)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と竹中工務店、キリンホールディングス(HD)、千葉大学、東京理科大学の5者は22日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(きぼう)で植物栽培実験を実施したと発表した。密閉した袋で植物を増殖させる世界初の「袋型培養槽技術」を採用。実験用栽培装置を使いレタスの生育に成功した。今後は適用可能性や栽培方式の優位性を評価する。
 JAXAは地球からの補給に頼らず、月面に農場を設営し長期滞在のための食料生産の研究を実施。袋型培養槽技術はJAXA宇宙探査イノベーションハブの共同研究提案公募の枠組みの中で5者が共同研究を行っている。
 袋型培養槽技術を使った栽培方式は密閉した袋内で栽培するため雑菌の混入や臭気の発生を防止。コンパクトなシステムでメンテナンス性に優れる。実証実験用に開発した栽培装置は打ち上げ時の積載重量を減らすため、大きさを幅44センチ、奥行き35センチ、高さ20センチ、重量は5キロに抑えた。3袋で植物栽培を行える。装置の内部にはISSの飲料水から培養液を作成し、無菌化して各培養袋に供給する給液システムを搭載。生育状況を定期的に自動撮影できるシステムも備える。
 実験期間は8月27日~10月13日の48日。培養液の供給と空気交換を行いレタスの生育を促した。9月10日にレタスの本葉を確認。その後も順調に生育を続け収穫できたという。今後は生育したレタスと培養液、生育の様子を撮影した記録を回収。宇宙での適用可能性や袋型培養槽技術による栽培の優位性を評価する。引き続き袋型培養槽技術が持続的な宇宙活動に貢献できるよう研究を進める。

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