企業・経営

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大成温調/国内外の地域戦略加速/国内は地場と連携、海外は拠点見直しで事業最適化  [2021年11月10日3面]

 大成温調が事業基盤の強化に動いている。国内外の拠点を整備し進出している地域で事業を最適化する。基盤地域、強化地域、新規検討地域に分類。今後の建設需要を見極めながら会社全体の適切な人員配置を行う。M&A(企業合併・買収)やマイノリティー出資(数十%の株式取得)で他社との資本・業務提携を含めながら地域展開していく方針だ。
 国内は現在、全国10地区で支店と営業所を展開している。営業・生産体制面の地域格差に対して、人材面・資金面の経営資源配分を最適化する。首都圏を中心に東北、関東、関西エリアを基盤地域に据える。強化地域と位置付ける東海と九州エリアは、顧客に対してサービス機能面を拡充する。コア事業の基礎となる体制を確保するため地域企業と提携を強め、技術力や人材面で施工力を強化する。
 新規検討地域に挙げるのは北海道と沖縄エリアだ。同エリアは営業所・出張所ベースで拠点を構える。岡田浩二取締役兼常務執行役員は「地域によって強い弱いがある。今後の建設需要の見極めと適切な人員配置が事業拡大の要になる。一定の市場性が見込まれるエリアだ。新規市場の創出を図る」と話す。沖縄は、米軍基地関連の案件に強く、北海道ではゼネコンと協業した案件を複数請け負っている。地場の会社との資本・業務提携などで足掛かりを確保する。
 海外の基盤地域となる中国とハワイの完全子会社は、コーポレートガバナンス(企業統治)強化と市場性・経営体制・リスクなど含めた資源配分を考慮し、事業ポートフォリオを見直す。ベトナムやシンガポールの強化地域は、現地企業との資本・業務提携を中心に展開。M&Aや技術者育成、オフショアサービスなど現地での事業機会を追求する。
 未開拓のその他東南アジア地域で事業体制を確保する方針だ。インドとフィリピンは完全子会社だったが閉鎖に向けて最終取りまとめの段階に入った。岡田取締役兼常務執行役員は「海外に建設する日系企業の工場などは施工品質が日本基準になる。現地のスタッフと機器を使うと品質は担保されず、日本基準に達しにくい。技術指導や管理面でも課題があった」と話す。M&Aよりもマイノリティー出資を基本路線に地域企業との提携機会を探る。

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