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東洋熱工業/アップフロー方式空調システム開発/室内粉じん最大65%減  [2021年11月11日3面]

従来のダウンフロー方式〈左〉とアップフロー方式の比較 (報道発表資料から)

 東洋熱工業は、産業用クリーンルーム向けのアップフロー方式空調システム「T-COSMOSU(ティーコスモス)」を開発した。床から吹き出す空気と人や機器の発熱による上昇気流を利用し、粉じんを効率良く排出する。従来の空調方式と比較して室内粉じん量を最大65%低減。換気用ファン・フィルター・ユニット(FFU)の風量も抑えられる。半導体や精密加工、液晶の製造など産業用クリーンルームをターゲットに採用を提案する。
 ティーコスモスは、床から清浄空気を吹き出す「アップフロー方式」を採用している。データセンターに導入している技術を産業用クリーンルームに応用した。床から清浄空気を吹き出し天井で吸い込む。室内にある機器や人の発熱で生まれる上昇気流と空調気流を同一方向にし、室内で発生する粉じんを気流に乗せて排出する。
 同社は技術研究所で省エネルギー効果の検証実験を実施した。床上高さ1・1メートルの平均粉じん量が従来の空調方式に比べ最大65%低減できた。同じ換気回数であれば従来よりも室内粉じん濃度が低くできる。風量とファンの消費電力も約65%削減できたという。
 新築の半導体工場などをターゲットに導入を提案していく。年間10億円の受注を目指す。技術統括本部の柳原茂技術研究所長は「アップフロー方式は装置の発熱量が多い産業用クリーンルームに適している。国内の半導体工場を中心に展開し、導入後の性能検証までフォローしたい」としている。
 従来の産業用クリーンルームは、粉じんの重力沈降と気流方向が同じになるように天井から清浄空気を吹き出し床で吸い込む「ダウンフロー方式」が主流だった。発熱による上昇気流と空調のダウンフロー気流が存在することで、粉じんが排出しにくい領域が生まれてしまう課題があった。清浄度確保で風量を高める必要があり、電力消費の増大という問題も抱えていた。

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