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空調設備工事大手4社/21年4~9月期/3社が増収、単体受注高は堅調に推移  [2021年11月15日3面]

上場空調設備工事大手4社の21年4~9月期連結決算

 空調設備工事大手4社(高砂熱学工業、大気社、三機工業、ダイダン)の2021年4~9月期決算が12日に出そろった。連結売上高はダイダンを除く3社が増収になった。首都圏を中心とした再開発案件を含め、オフィスや病院など大型工事案件が堅調に推移した。最大手の高砂熱学工業は前年同期を3・9%上回った。本業のもうけを示す営業利益は3社が減益となった。
 売上高を前年同期比13・3%増と大きく伸ばした大気社は産業空調が減少したものの、ビル空調と塗装システムでカバーした。首都圏オフィスビル関連の工事が順調に進み、医薬品メーカーや電子部品メーカーなどの案件も堅調だった。ダイダンは産業施設の大型新築工事で工程の初期段階が多く、売り上げ計上に至らなかった。三機工業は環境システム事業が同43・0%増。前期からの繰り越し工事が進捗(しんちょく)した。
 営業利益は高砂熱学工業、大気社、ダイダンの3社が減少した。同30・6%減の高砂熱学工業は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が影響し、海外子会社で労務費と資機材が高騰したことを要因に挙げた。大気社は塗装システム事業で欧州プロジェクトの採算が悪化。インド子会社ののれん償却費なども減益要因になった。
 経営の先行指標となる単体受注高は三機工業を除く3社が増加した。ダイダンは大型工事を中心に取り込みコロナ禍以前の水準に回復した。特に空調工事が堅調でオフィスや病院、産業施設案件で受注を伸ばした。三機工業は前年同期にビル空調衛生と産業空調の大型工事を受注した反動減という。
 国内の市場環境は「感染症の再拡大や原材料価格の高騰、半導体供給不足などは依然不透明感が続く」というのが各社に共通する見方。コロナ禍の影響や民間設備投資の動向などを慎重に見極めながら受注活動を展開していく。資機材価格の高騰も続く見通しで、利益確保に向けた取り組みがより重要になりそうだ。

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