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主要ゼネコン26社/21年4~9月期決算/19社が営業減益、単体受注高増は20社  [2021年11月16日1面]

 主要ゼネコン26社の2021年4~9月期決算が15日に出そろった。連結売上高は15社が前年同期を下回った。本業のもうけを示す営業利益は19社が減益。背景には国内建築工事を中心とする競争の激化や工事採算の悪化がある。国内市場はコロナ禍で停滞していた経済活動が改善しつつあるものの、工事の受注競争が激化し資機材価格も上昇基調にある。難局に対処し利益水準を押し上げるかが、業績確保のポイントになりそうだ。
 減収要因には「期首繰り越し工事の減少や一部中断工事の影響」(熊谷組、前年同期比8・4%減)、「五輪関連工事竣工の影響」(五洋建設、7・6%減)などが挙がった。減収は営業損益にも大きく影響。前年同期を上回ったのは長谷工コーポレーション、戸田建設、西松建設、奥村組、東亜建設工業、青木あすなろ建設、ピーエス三菱の7社にとどまった。三井住友建設と東急建設、ナカノフドー建設の3社は工事採算の悪化などで営業赤字を計上した。
 工事採算を示す単体ベースの完成工事総利益(粗利益)率は公表している24社のうち14社が悪化した。前年同期の実績を上回ったのは長谷工、戸田建設、五洋建設、安藤ハザマ、西松建設、奥村組、鉄建建設、青木あすなろ建設、飛島建設、ピーエス三菱の10社。17・9%の長谷工など11社が2桁台となった。
 業績の先行指標となる単体受注高は20社が増加した。コロナ禍で営業活動が制限された前年同期からの反動増もあり、奥村組(109・6%増)、西松建設(52・1%増)、大林組(49・8%増)などで増加した。
 通期予想は▽鹿島▽大林組▽三井住友建設▽奥村組▽東急建設▽東鉄工業-の6社が修正した。このうち「北米や欧州の売上高と利益が予想を上回る見込み」の鹿島、「土木・建築の売上高増加と、土木の利益率改善」を見込む奥村組の2社が上方修正。工事損失引当金を計上して営業利益の予想を大幅に下げた大林組、主要顧客の設備投資が減少した東鉄工業など5社が下方修正した。
 各社が警戒を強める資材価格の高騰は「現時点で業績への影響は軽微」との見方が強い。ただ「今後の見積案件は価格上昇を織り込む」(東洋建設)など警戒を強めている。

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