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大成建設/タワークレーンジャッキアップシステムの初適用現場を公開  [2021年11月17日3面]

クレーンを搭載した鉄骨フレーム

ジャッキアップは制御室で管理している

 大成建設は、超高層建築工事向けに開発したタワークレーンの新技術「テコアップシステム」を札幌市内の現場に初導入している。タワークレーンと専用鉄骨フレームを一体化。工事の進展に合わせて鉄骨フレームごとタワークレーンをジャッキアップする。「旧グランドプリンスホテル赤坂新館」の解体に使用した「テコレップシステム」を発展させた。
 テコアップシステムを適用しているのは大成建設・伊藤組土建・スターツCAMJV施工する「北8西1地区第一種市街地再開発事業施設建築物新築工事」。オフィス棟やホテルなど総延べ9万8373平方メートルを建設する。16日に現場を報道陣に公開。約1時間で高さ16階相当のフレームを、17階のレベルまでジャッキアップで引き上げた。
 テコアップシステムでは本設プレキャスト(PCa)柱を使ってタワークレーンを搭載した専用鉄骨フレームを構築し、1フロアごとに上階へジャッキアップする。工事の進捗(しんちょく)に伴いタワークレーンがフレームごと上昇するため、可動範囲が広い大型のタワークレーンが不要。コスト削減効果などが見込まれる。
 一般的に超高層建築物の新築では、クレーンを建物に設けた開口部に設置して施工する。開口部はクレーンを使った作業が終わる工事の終盤にコンクリートを打設してふさぐ。この方法では打設の継ぎ目が生じてしまうことが課題だった。
 テコアップシステムの前身であるテコレップシステムは、既存の屋根を使うことで施工空間を閉鎖して粉じんの飛散を抑えながら解体できる点が特長。テコアップシステムの開発に携わった建築総本部生産技術イノベーション部の市原英樹部長は「将来的には屋根で覆って閉鎖した状態で施工できるようにしたい」と話す。「札幌のような寒冷地で施工空間を閉鎖して常温で作業できれば、作業員の労働環境の向上にもつながる」と今後の展開に期待する。

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