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岡山大名誉教授・阪田憲次氏が死去/技術者としての誠実さ説く  [2021年11月25日1面]

阪田憲次氏

 コンクリート工学が専門で土木学会の第98代会長などを務めた阪田憲次(さかた・けんじ)岡山大学名誉教授が病気のため、2日に死去した。78歳だった。葬儀は近親者で済ませた。
 1943年、中国天津特別市生まれ。69年京都大学大学院工学研究科土木工学専攻修士課程修了。88年岡山大教授、99年環境理工学部長、2003年大学院自然科学研究科長などを務め、09年岡山大名誉教授。学会では日本コンクリート工学協会会長や日本ダム工学会会長、土木学会会長などを歴任した。
 コンクリートダムに精通し国内外の多くのダムを視察。気象変動による再生可能エネルギーの必要性を早くから指摘し、水力発電の可能性を主張していた。土木学会長を務めていた時に東日本大震災が発生、被害調査の陣頭指揮を執った。学術団体と共同で出した緊急声明で「われわれが想定外という言葉を使う時、専門家としての言い訳や弁明であってはならない」と技術者の在り方を示すとともに、「技術者には想定外を想定する想像力が求められる」と訴えた。
 本紙最終面の「所論諸論」の執筆者に11年10月から加わり、19年2月まで60回近く執筆した。誠実であることの大切さや、時には聖書や文学から言葉を借り、技術者としての人生観や倫理観を説いた。正義感が強く、人間味あふれる文章は多くの読者を引き付けた。

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