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日建連/トンネル切羽立ち入り判断基準策定へ/安全対策強化、トンネル専門協と検討  [2021年11月26日1面]

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)はトンネル工事の安全対策を一段と強化する。今秋に会員企業が施工しているリニア中央新幹線のトンネル工事現場の切羽(掘削最先端)で肌落ちによる労働災害が相次ぎ発生。厚生労働省の指針に基づき、日本トンネル専門工事業協会(トンネル専門協、野崎正和会長)の意見を聞きながら労働者が切羽に立ち入る必要可否の判断基準を策定する。
 最近、会員企業が施工するトンネル工事現場の切羽で事故や労働災害が続いている。10月27日にリニア中央新幹線瀬戸トンネル(岐阜県中津川市)の現場で発生した事故では、発破後の内部点検中に掘削面からの肌落ちによって労働者2人が死傷。今月8日にはリニア中央新幹線伊那山地トンネル(長野県豊丘村)の現場で爆薬の装填(そうてん)作業していたところ切羽が崩れ、労働者1人が負傷した。
 日建連はこうした状況を踏まえ、安全対策本部長名で会員各社にトンネル工事の安全対策の徹底を呼び掛ける通知を発出。切羽への労働者の立ち入りを原則禁止している厚労省の「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対策に係るガイドライン」に基づき、現在は存在していない切羽への立ち入りが「真に必要がある場合」の業界一律の判断基準を策定し明確にする。時期は未定だが早期の策定を目指す。
 元請としてトンネル工事を施工する会員各社には、この判断基準を活用し、現場単位で労働者を切羽に立ち入らせることになった場合の安全確保対策を策定し周知徹底に努めてもらう。肌落ち防止計画や作業手順書の策定や見直しも促していく。
 日建連は近く安全委員会に専門部会を設け、これらの検討作業に着手する予定。切羽立ち入りの判断基準策定に当たっては、トンネル工事現場で働く労働者の意見やトンネル施工技術などの専門的見地が必要と判断。そのためトンネル専門協の協力も得て策定作業を進めることにした。

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