論説・コラム

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回転窓/ライバルの成長  [2021年12月2日1面]

 何かをなす時、競い合うライバルの存在は大きい。好敵手に負けないよう力を高める努力をする。互いに切磋琢磨(せっさたくま)することが全体の底上げにつながり、周囲にも好影響を与える▼ライバルを邪魔な存在と捉えれば、負のスパイラルに陥る。自身の成長・発展を妨げる相手を排除しようと、時には憎悪の対象にもなる。戦後の米国と旧ソ連の冷戦は最たるものだろう。大国同士の緊張関係が高まり一触即発の事態になれば、世界全体に悪影響が広がる▼経済大国に躍進した中国と米国の覇権争いは現代の新冷戦とも言われる。先鋭化する米中関係だが、共通の危機には歩み寄ることも。急激な原油高などに伴う世界経済の失速の懸念から、石油備蓄の一斉放出で協調する▼政治の世界では政権与党と野党はいわばライバル関係。ただ反目するのではなく、好敵手と認め合うことで、国家の一大事を乗り切り、国民にとってより良い政策が生み出されるのではないだろうか▼2012年に旧民主党が政権から陥落して以降、野党の長期低迷が目立つ。新代表を選出した立憲民主党を含め、良きライバルの成長に期待したい。

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