論説・コラム

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回転窓/子どもから需要喚起  [2021年12月3日1面]

 子どもは50円でどこまでも--。東京の新宿駅を起点に神奈川方面へ路線を延ばす小田急電鉄が、来春からICカード利用時の小児運賃を一律にする。大人運賃の半分以下に抑えるのは全国初▼親にはありがたい取り組み。若い子育て世帯が沿線で増えれば将来的な安定利用者の呼び込みにつながる。子ども連れの利用者が乗車できる車両の常設も検討中だ▼JR東海は新幹線の一部で子ども連れ専用車両を設定し土日に運行している。年末年始は土日以外にも広げる。周囲が同じ境遇であれば子ども連れでも気兼ねなく利用できる。子どもの声が気になる一般利用者にもメリットのある取り組みだろう▼あの手この手で需要喚起に躍起な鉄道各社。背景には長引く旅客の落ち込みがある。国土交通省の鉄道輸送統計月報によると、8月の旅客数はコロナ禍以前の2019年と比較し3割超のマイナスと依然低水準だ▼利用者減に対応するため運行本数を絞ると不便になり、さらに利用者が減る。地方の鉄道などで繰り返された構図だ。悪循環を断ち切り将来につながる魅力向上策をどう打ち出すか。鉄道各社の一手に期待したい。

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